制作・出演 : シカゴ交響楽団
やっぱりバーンスタインは上手い、ということを、今さらながら実感させてくれる演奏です。感情移入がマーラー並みで、長い第7番など、細かに表情を変え、色彩感も鮮やかで、タメの具合や、重いリズムと軽いリズムの転換など、素晴らしい。それは、第9番でも言える。★
第1回チャイコフスキー・コンクールで優勝をかっさらい凱旋帰国した直後に録音されたのは、チャイコの第1番だけではない。このラフマニノフの第3番は、センセーショナルとはまた別次元の、クライバーンの真のロマンティシズムとピアニズムを示している。
制作・出演
エルガー・ハワース / ゲオルグ・ショルティ / シカゴ交響楽団 / ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 / フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル / ムソルグスキー / レオポルド・ストコフスキー / ヴラディーミル・アシュケナージ / 神谷百子オリジナルのピアノ版をはじめとして、さまざまに編曲された「展覧会の絵」が楽しめるアルバム。ラヴェルとは一味違うストコフスキー版や吹奏楽版、ユニークなマリンバ版など、興味は尽きない。
豪勢なオケの響きである(特に金管)。ライナー唯一の「新世界」だが、シカゴ響の持つ力量をこれでもかと投入し、パワフルで重厚な彼ならではの音楽に仕上げているところは見事だ。第2楽章は思ったより淡々とした印象。聴きものは終楽章で、痛快この上ない。
制作・出演
エレーヌ・グリモー / クリスティアン・ツィマーマン / シカゴ交響楽団 / バルトーク / ピエール・ブーレーズ / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / レイフ・オヴェ・アンスネス / ロンドン交響楽団3曲ともブーレーズの指揮だが、オケと独奏者が曲ごとに違うバルトークのピアノ協奏曲全集。“人材配置”にも納得。オケでは何かと後回しにされる打楽器セクションの扱いが見事で、その雄弁さとシャープさは作品の本質を際立たせる。特に2番がいい。★
明るい音色や軽目の音質でスカッと決めていきたいオケ。往年のドイツの巨匠よろしく重厚かつドラマティックに、感動のゴール目指してヤマを張りまくるバレンボイム。両者のせめぎ合いは、追いつ追われつ、抜きつ抜かれつ。だからスタイルを統一すべきと考えるのならダメだけれど、この両者引き分けみたいな混沌バトル状態がいいと考えるなら、それはそれで面白い。ただしこうした演奏のためか、このオケにしては珍しく、ピッチやアンサンブルの乱れが散見される。全曲の中では第3番が最も成功しているようだ。
バルトークと深い友情の絆で結ばれたライナーの熱き血潮たぎる不朽の名演がSA-CD化された。「弦チェレ」は3チャンネルでも収められ興味深いが、見事な音場をバランス良く生み出すステレオが断然良い。半世紀前の名盤がこれほどの音で聴けるとは夢のようだ。★