制作・出演 : ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団
リスト:管弦楽曲集リスト:管弦楽曲集
リストの演奏では見得の切り方が重要だが、バーンスタインの「前奏曲」は本当にカッコいい。音楽が生き生きととしている。オーマンディは熟練の味わい。もっとも、ハンガリー出身のオーマンディの演奏の方が“本場物”ということになろうが。
シェーンベルク:浄められた夜シェーンベルク:浄められた夜
いまや古典的名曲となった「浄夜」往年の代表的名盤のCD化。この演奏で初めて曲を知った人も多いのではないだろうか。同時代の音楽として捉え、この作品に少なからず存在する耽美的なロマンティシズムを切り捨てた透徹したアプローチは今なお新鮮だ。
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調
ニューヨーク・フィルを自在に操ってキラキラと輝いていた時代のバーンスタインの記録の復活であり、内容価格共にお買い得の1枚。作曲家らしく分類整理の行き届いた気持ちの良い演奏で、それ故に発売当初は評価されなかったものの、今でも実に新鮮。
メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」/第3番「スコットランド」他メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」/第3番「スコットランド」他
通称「スコッチ」と呼ばれる第3番だが、ここでのレニーの演奏はどちらかというと濃厚な古酒(むろん日本酒の)の味わい。感情過多傾向が強いので趣味は分かれそうだ。「イタリア」は切れのいいリズムが炸裂する大熱演。ただ当時のニューヨークpo.の木管は荒削り。
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番/プロコフィエフ:交響曲第1番「古典」ショスタコーヴィチ:交響曲第5番/プロコフィエフ:交響曲第1番「古典」
(1)はバーンスタインがモスクワで、同曲の演奏を作曲家に賞賛されたのと同じ年の録音。すっきりとした進行の中に強い緊張感をはらんだ、引き締まった演奏だ。(2)は快活な両端楽章と、古典的な要素を巧妙に取り入れた中間楽章とが鮮やかな対比を成している。
ホルスト:組曲「惑星」ホルスト:組曲「惑星」
昔のようにあけっぴろげに音楽を謳歌したいような、さりとて神秘や情念にもハマッてみたいような、バーンスタインのこの時期の演奏には、そうした傾向のものが目につく。曲のテンポや持ち味に関係なく、揺れる(悩める?)男心が現れているのが特徴。