制作・出演 : パーヴォ・ヤルヴィ
制作・出演
KilianHerold / MatthewHunt / RodrigoBlumenstock / ウルリッヒ・ケーニヒ / ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン / パーヴォ・ヤルヴィ / ベッティナ・ヴィルト / ベートーヴェン / 仲道郁代2005年に発売の第3、5番に続く全集の完結編。ベートーヴェンのソナタ全集を録り終えた数ヵ月後の、充実しきっていたころの録音だ。古楽奏法も取り入れたヤルヴィのもと、仲道の的確な演奏が冴えわたっている。
クラシックの定番名曲からクラシカル・クロスオーヴァーの人気曲までを手際よくまとめたコンピレーション・アルバム。上質なBGMとして、自分で楽しむもよし、気のきいた贈り物としてもよしの2枚組だ。
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KilianHerold / MatthewHunt / RodrigoBlumenstock / UlrikeHofs / ウルリッヒ・ケーニヒ / シューマン / ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン / パーヴォ・ヤルヴィ / ベッティナ・ヴィルト内声やティンパニ、弦楽器の刻みなど、パーヴォらしいオーケストレーションの細部すべてに生命を宿らせたような演奏。「ライン」の第2楽章など滔々と流れる大河風でなく、活き活きとリズムを踊らせる。「春」でも浮き立つ情感や憧憬などを振り幅広く表現している。なお、「ライン」第1楽章でオーボエ&ファゴットにホルンを重ねる処理が1ヵ所なされている。★
ヤルヴィのパリ管音楽監督就任記念録音。オーケストラの制御能力にかけては今や随一の手腕を誇るヤルヴィ。ふだんの演奏会ではサブ・メインくらいの作品だが、メインに登場させてもよいほどのとびきりの美しさ。この路線でラヴェル、ドビュッシーもぜひ。
パーヴォ・ヤルヴィが手兵の一つであるフランクフルト放送響と「復活」を録音。合唱にはバスク地方のオルフェオン・ドノスティアラを招く。音色や楽器のバランスなど細部にまでこだわりが感じられ、それでいて、全体としての起伏や推進力もすごい。
ソロ、オケともにきわめてメリハリくっきりと情が動く瞬間を際立たせた演奏である。節回しや身振りの謂ではない。フレーズや書法に潜む発火点を鋭敏にすくい取り、大胆に響きに映す。その即発のスリルは、ベートーヴェンの2楽章で不意討ちのように結実する。
制作・出演
AnnaReider / EricBates / KathrynWoolley / RebeccaCulnan / SylviaSamis / シンシナティ交響楽団 / ティモシー・リース / パーヴォ・ヤルヴィ / ホルストオーケストラの鳴らし方にはコツがある。ヤルヴィはそれをこの「惑星」で有言実行しているかのようだ。枝葉末節に至るまで激しい表現意欲が感じられる。豪快な響きの中にもバランス感覚が保たれ表現にも破綻がない。大胆不敵でジェントルな「惑星」は魔性の美しさを持つ。
クラシックとクラシカル・クロスオーヴァー楽曲を中心に集めたコンピレーション・アルバム。映画やテレビ、CM、フィギュア・スケートなどに使用された、上質な気分を味わえる“宝物”のような楽曲が勢ぞろい。
制作・出演
クラウス・フローリアン・フォークト / クリスティアーネ・エルツェ / ドイツ・カンマーコーア / ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン / パーヴォ・ヤルヴィ / ベートーヴェン / ペトラ・ラング / マティアス・ゲルネ度肝を抜かれることはなく落ち着いた「第9」。そこここに小さな驚き満載なのはむしろ当然、聴くほどに引き込まれる。驚くほどに挑発的な「英雄」で始まった全集録音はこれで完結、まとめ役の「第9」が加わって、5枚のディスクは新たな輝きを放つ。★
制作・出演
AnnaReider / EricBates / KathrynWoolley / RebeccaCulnan / SylviaSamis / シンシナティ交響楽団 / ティモシー・リース / パーヴォ・ヤルヴィ / ムソルグスキー「はげ山」はおどろおどろしさは控えめですっきり仕上げている。「展覧会」も豪華な響きを追求するというよりも、原点に立ち返ってスコアに書かれた音を忠実に再現しようとるす真摯さが感じられる。最後に「モスクワ河」が入っているのも気が利いている。
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AnnaReider / EricBates / KathrynWoolley / RebeccaCulnan / SylviaSamis / ショスタコーヴィチ / シンシナティ交響楽団 / ティモシー・リース / パーヴォ・ヤルヴィショスタコーヴィチはなかなかの重量級演奏。けれどもヤルヴィ持ち前の見通しの良いすっきりした感覚、冴えた響きはまったく失っていない。このコンビは予想以上に好調と判断できる。エストニアのトルミス作品は交響曲の第2楽章に楽想がよく似ている。
「ペール・ギュント」は名指揮者として名高い父親のネーメによる盤もあるが、本作は国内初登場となる息子のパーヴォによる演奏。父親に劣らない、緻密で豊かな表情に彩られた名演を聴かせている。
ジンマン、ノリントン路線を踏襲した小型、軽量、快速路線のベートーヴェン。細部の追い込み方はこの二者以上とも言えるもので、なかなかにピリリと辛い。オノフリのような自分勝手でもなく、プレトニョフのような思いつきでもない、真摯な演奏だ。
この曲の第3楽章の響きにこれほど多様な表情が潜んでいたのかと認識が洗われる。殊更な仕掛を弄しているわけではない。敬虔崇高な構えを作らず、沈着に耳を働かせて響きの色や質感の違いを引き出すことで、遥かな想いが巡りゆく未見の音の姿が浮かび上がる。★
カピュソン兄弟の弟ゴーティエのチェロには、豊かなカンタービレがあり、深みがある。パーヴォ・ヤルヴィの指揮には“伴奏”以上の非凡なものを感じる。ハーバートの2番はドヴォルザークのチェロ協奏曲に影響を与えた佳曲。第2楽章の旋律が魅力的。