制作・出演 : マリス・ヤンソンス
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」/シェーンベルク:浄められた夜チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」/シェーンベルク:浄められた夜
人気、実力ともに世界のトップ・クラスのヤンソンスの魅力は“現代的スタンダード”ではないかと思う。十分に洗練されているが、メリハリやコントラストが明快につけられ、親しみやすい演奏。ライヴならではの緊張感や求心力もこのシリーズの魅力だろう。
ストラヴィンスキー:組曲「火の鳥」/シチェドリン:ピアノ協奏曲第5番ストラヴィンスキー:組曲「火の鳥」/シチェドリン:ピアノ協奏曲第5番
「火の鳥」から意外な響きが聴こえてくる。ふわり音色が受け渡されるはずのパッセージがゴツと滞る。炸裂するトゥッティの背後で金属打楽器の残響が蒼く漂う。シチェドリン作品でもパスティシュのような意匠のなかから突如異形の音の形が現れる。津々のライヴ。
シベリウス:交響曲第1番ホ短調/ブリテン:青少年のための管弦楽入門 ほかシベリウス:交響曲第1番ホ短調/ブリテン:青少年のための管弦楽入門 ほか
いまや世界最高の指揮者と称えられるヤンソンス。個性の異なるオケを率いても確実にハイ・レベルな響きを引き出すテクニック。ここでもバイエルン放送響の能力をフルに発揮させ、ダイナミックな演奏に仕上げている。彼が多くのオケに信頼される理由がよく分かる。
EMI CLASSICS 決定盤 1300 188::ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番「レニングラード」EMI CLASSICS 決定盤 1300 188::ショスタコーヴィチ:交響曲 第7番「レニングラード」
レニングラードpo.のオスロでの新録音。かなり抑制の効いた表現をとっていて独得の重苦しさ、押しつけがましさから逃れている。が、そこらへんが聴く者の好みが分かれるところだが、オケは巧く全体に透明感溢れる明解な演奏。