制作・出演 : 則竹裕之
MALTA自身のアトラム・レーベルから同時発売されたライヴ・アルバムのうちの一枚。ライヴも手伝ってか、この人らしく明るく豪快に吹いてくれる。ヒット・ソングも良いが、オリジナル曲のライヴ感十分の迫力がたまらない。小気味よく軽くて、彼の実力とバンドのパワーが十分に発揮された好盤である。
銀座スウィング、目黒ブルースアレイ、横浜モーションブルーでのライヴ録音から、有名スタンダード曲だけをコンパイルしたライヴ・アルバム。サックスの音色はダークな正統派ジャズ・トーン。ライヴの熱狂を新鮮なまま収めた、MALTA快心のライヴ作品。
圧倒的なテクニックでフュージョン・サックス界の頂点に君臨する本田雅人。アルト、テナー、バリトン、ソプラノ・サックスにフルートまで操り、メロウなファンクからパキッとしたアンサンブルが気持ちいいアップ・テンポな踊れるファンキー・フュージョンまで幅広い。
ジャンルを超えたスタイルで、ポップなサウンドを聴かせる男性5人組の2作目。2008年発売のボックス・セット収録作の単独リリースだ。小気味いい音世界に浸れるアルバムであり、追加収録された「ARIGATO〜未来を信じて」の岩崎宏美ヴォーカルが聴きもの。
キャリア初の吹奏楽アルバム。共演のシエナ・ウインドは90年結成以来、クラシック以外でも精力的な活動を続けるオーケストラ。いわゆる大所帯のブラスバンド編成とはいえ、ファンキーな曲を愉快にプレイするビッグバンドとして管楽器ファン以外も楽しめる。
ロンドンに拠点を移し、クラシック音楽にあらためて正面から向き合ったという葉加瀬太郎の新境地を示す一枚。ヴィヴァルディ風アレンジの「春をどうぞ」や、エルガーの「威風堂々」をサビに使った「栄光への道」などの自作が収録曲の約半分を占め、“葉加瀬流クラシック”をダイナミックに体現する。
本2作目は安達のオリジナル7曲とサンタナの「哀愁のヨーロッパ」、河野啓三の「X-ウイング・ファイター」を取り上げた。安達はエフェクトと奏法を駆使してハードに、そして繊細にと縦横無尽な多色彩を持ち、ギターは歯切れが良くて粘っこい。「オール・ワン」の展開もユニークで曲作りの才も光る。「ウィナーズ!」のギター譜付き。★
佐渡裕が恩師バーンスタインの作品をシエナ・ウィンド・オーケストラとライヴ録音した。生き生きとしていて、切れ味が良く、勢いのある演奏。曲も吹奏楽へのアレンジに適したものが選ばれている(「プレリュード、フーガ〜」はオリジナル)。
95年に発表されたT-スクェアのアルバム。ニューヨークのトップ・ミュージシャンとのコラボレートを通し、旧作をリアレンジした作品で、メンバーも大いに刺激を受けたという豪華なゲスト陣にも注目だ。
90年に限定発売されたスペシャル盤。T-スクェアの全米進出に合わせ、オリジナル国内盤『NATURAL』とは異なるミックスが施されている。日本が世界に誇るトップ・バンドのクオリティの高い演奏を満喫できる。
八面六臂な活躍を展開する納が、アコースティック・ベースの印象を超えたコンテンポラリーな持ち味を実現。2曲だけの小沼の参加も大きい。クリヤの直線的で知的なピアノとも相性抜群だ。(7)でのアルコ弾きは聴く者を優雅な気分にさせてくれる。★