制作・出演 : 加藤登紀子
ピアニストの島健をサウンド・プロデュース&アレンジに迎えて作られたシャントゥーズ・シリーズからのベスト・セレクション。シャンソンとJ-POPの有名曲のカヴァーだが、つねに自分の側に曲を引き寄せて歌うオトキさんならではのアクの強さが魅力である。
1971年からスタートした加藤登紀子の“ほろ酔いコンサート”の歴史を伝える2枚組アルバム。2008年で36回を数えるコンサートでの思い出の数々が鮮やかに蘇ってくる。
秋川雅史が朗々と歌いヒットした「千の風になって」をカヴァー。お登紀さんはしっとりとしたシャンソン風の風情の歌にしている。ゆったりとスケールの大きな「愛のよろこび」はハウステンボスのCM曲。「ギタリズム」では、ゴスペラーズの村上てつやとデュエット。
藤井フミヤによる書き下ろし楽曲やゴスペラーズの村上てつやとのデュエットなどを収録したヴァラエティに富んだ一枚で、彼女の包容力のあるヴォーカルが味わえる。プロデュースを名ピアニストの島健が担当している。
“ジャパニーズ・シャンソン”と“フォーク”とがもっとも幸福な形で、ひとりの歌い手のなかに融合を遂げたのが加藤登紀子だ。このカヴァー・アルバムからは、しっかりとした魂や生命が間違いなく歌のなかに存在することを、聴き手に確実に届けてくれるだけの“力”が伝わってくる。★
2005年に歌手生活40周年を迎える加藤登紀子の豪華6枚組自選BOX。「ひとり寝の子守唄」「百万本のバラ」など6枚それぞれにタイトルを付け、それに添ったオリジナル・ソングをレーベルの枠を越えて収録。
2004年10月に歌手生活40周年を迎える加藤登紀子の記念シングル。71年の自身の大ヒット曲「知床旅情」の新録セルフ・カヴァーと、テレビ朝日系『子連れ狼』のテーマ曲がカップリング。
(1)は告井延隆のレゲエ風アレンジが見事にハマって“沖縄”のダイナミズムが伝わる仕上がり。(3)はアフリカの風がそこはかとなく吹く空間の広がりを感じる。“自然”が人為的な国境なるものとは無縁の存在であると実感。(4)はTV-CMのナンバーのウチナー・ヴァージョン。
30年前に唄った(8)から最近のヒット曲(1)まで全12曲、加藤登紀子の内なる“沖縄”を1枚にまとめた。彼女の年代の“沖縄感”にはこの世代特有のものがあるが、それを前面に出すような野暮はしない。乾いた歌声の裏に秘められた“情”に彼女の沖縄に対する想いを感じる。
ベスト・シリーズ《GOLDEN☆BEST》の加藤登紀子編。「知床旅情」「百万本のバラ」「難破船」など、ヒット曲を完全網羅した、入門用にも最適な2枚組。いつまでも瑞々しい彼女の歌声が堪能できる。
生き方とともに語られることの多いシンガーだが、聴き手をしみじみと力づける歌は、それだけで十分な価値と存在感がある。郷愁と呼ぶだけではもの足りない深いやさしさが漂う(3)、悲しみとともに凛々しさを感じさせる(7)など、表現の幅の広さが素晴らしい。
NHK『みんなのうた』の2001年6、7月曲に決定したタイトル曲は、前年に南アフリカでレコーディングされたもの。大人も子供も楽しめる、優しい気持ちになれる名曲だ。
いずれも好評を博しているシリーズの第9弾では、日本的な旅情や詩情を歌った楽曲をセレクト。今年歌手生活35周年を迎えることもあり、これまでに歌われてきた曲も新しいアレンジで再登場。