制作・出演 : 塩谷哲
ソニー移籍後初となるオリジナル作品。ただでさえ「熱い」楽団が、「一番派手なアルバム」を自認するほどの強力な15周年記念盤。オルケスタ・デ・ラ・ルス結成時のメンバーだった塩谷哲がゲスト参加。
圧倒的なテクニックでフュージョン・サックス界の頂点に君臨する本田雅人。アルト、テナー、バリトン、ソプラノ・サックスにフルートまで操り、メロウなファンクからパキッとしたアンサンブルが気持ちいいアップ・テンポな踊れるファンキー・フュージョンまで幅広い。
活動の幅が非常に広い人だけに、これが自身初となるピアノ・ソロ・アルバムとは意外だった。いざフタを空けてみると、表情豊かで起伏に富んだ楽曲ばかりで、あたかも一曲の中にも四季があるかのよう。その最たる例が7〜13曲目で構成される組曲だろう。
連続リリースの第1弾は、4ビートやボサ・ノヴァといった旧来のジャズをベースに敷いたアコースティックなバンド・サウンド。もともとはジャズ畑なだけに、自分の庭で花に水を撒くようにリラックスしてスウィングしている。“ジャズ愛”に満ちた「ホワッツ・ジャズ?」や「ジャズ?イントロデューシング?ハウ・ハイ・ザ・ムーン」の歌詞にも注目。
ソロ活動、熱帯JAZZ楽団のほか、ポピュラー系アーティストとの共演も数多い塩谷哲。新生トリオを率いての本作は、実にのびのびとした印象。ファンキーなアレンジの「ソ・ダンソ・サンバ(ジャズサンバ)」といい、打ち込み的なリズムを盛り込んだ「レディース・イン・メルセデス」といい、安易にジャズに落とし込まないあたりが面目躍如。
人気ジャズ・ピアニスト、塩谷哲が共同プロデュースにクラブ系の田中義人を迎えたフューチャー・ジャズ志向のアルバム。ヒップホップ、ラテンなど多彩な音楽要素を取り入れたポップ・センスあふれるサウンドと塩谷のピアノのアート感覚が融合している。
ヴォーカリスト兼フリューゲル・ホーン奏者のTOKUが、全曲で定評のある美声を披露するフル・ヴォーカル・アルバム。バックには村上“ポンタ”秀一や高水健二など、邦楽シーンを支えてきた重鎮プレイヤーが集結し、ムーディなコンテンポラリー・ジャズに仕上げている。
2002年に“SALT BAND”の強力ライヴ盤を出したばかりなのに、今度はアコベとドラムスとのピアノ・トリオ・アルバム。まさに好調が好調を呼んでいる。しかもトリオとは言ってもジャズではなく自分のスタイルと作曲で勝負。類を見ない独創がはずむ快作。★
実力派ピアニスト、塩谷哲が率いるバンド、SALT BANDの初のアルバム。2002年9月に六本木STB139スイートベイジルで行なわれた3日間のライヴから収録。
本邦インストゥルメンタル・フュージョンのインテリジェンスとパワーが、世界のどこに送り込んでも負けないレベルにあることを示したライヴの快作。塩谷のアコースティック・ピアノを中心に、曲がサウンドが変幻自在にウネるパフォーマンスは驚異的。★
ジャズ/フュージョン系の実力派ピアニスト、塩谷哲のビクター移籍第1弾アルバム。宇多田ヒカルを手がけたサウンド・クリエーター、森俊之を迎え、ポップス・ファンにもアピールする1枚。
シング・ライク・トーキングと縁の深い元オルケスタ・デ・ラ・ルスのピアニスト&編曲家&ヴォーカリスト。重厚な弦のアレンジも含め、ふところの深い確かな音楽手腕を見せるバラード集の新作だ。佐藤竹善のほか、吉田美奈子、露崎春女ら多彩なゲストが参加している。
オルケスタ・デ・ラ・ルスのピアニスト、塩谷哲の初リーダー作。デ・ラ・ルスのメンバーがバックアップしているが、全9曲中7曲作曲、パキート(as)の参加、金子飛鳥(vn)やドラムとのデュオなど独自の世界を展開している。ピアノ・ソロが際立っている。