制作・出演 : 小山実稚恵
デビューから25年、小山実稚恵のショパン録音から選りすぐった小品集。協奏曲第2楽章のソロ・ヴァージョンが今回新たに吹き込まれた。豊かな感性を滲ませた演奏はまさに極上の出来栄え。今や円熟の興に入ったピアニストの歩みを聴き取れる珠玉のCDである。
2005年にポーランドで刊行された校訂譜による録音だが、そんな話題性よりも徹底的に楽譜を読み込んだ小山実稚恵の演奏がいい。ショパン弾きとして知られる彼女にとって初の協奏曲録音。愛着を込めて弾く指先から薫り立つようなショパンが聴こえてくる。
日本を代表するピアニスト=小山実稚恵の魅力を堪能することができるベスト・アルバムです。映画「戦場のピアニスト」で話題となったショパンの有名な「夜想曲第20番」や、リストの「ラ・カンパネッラ」他、バッハからラフマニノフまで人気曲満載した1枚。
人気、実力ともにナンバー1ピアニスト=小山実稚恵が放つショパン名曲集。小山は1985年のショパン・コンクール入賞者(同期に ブーニン、ルイサダなど)で、デビュー・アルバムもショパンでした。ショパン演奏には定評のある小山が心をこめて奏でる「雨だれ」「別れの曲」「軍隊ポロネーズ」等名曲の数々に酔いしれる1枚です。
ラフマニノフの波乱に満ちた生涯を描いたロシア映画『ラフマニノフ ある愛の調べ』で使用された曲を中心に選曲された、ラフマニノフのベスト・アルバム。演奏は、ラフマニノフのスペシャリスト、小山実稚恵だ。
89年に発売された『アンコール』というアルバムを中心に、2000年までに録音された小品を加えて構成したベスト盤。ひとつひとつを細かなニュアンスをつけ、豊かな表情でとても丁寧に弾いていて、しかも流れが損なわれていない。繊細さと強靭さを兼ね備えたなかなかの秀演。
制作・出演
BBC交響楽団 / アンドリュー・デイヴィス / ウラディーミル・フェドセーエフ / チャイコフスキー記念モスクワ放送交響楽団 / ラフマニノフ / ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団 / 小山実稚恵 / 小泉和裕チャイコフスキー国際コンクールとショパンピアノ国際コンクールという二大国際コンクールに初めて入賞した日本人、小山実稚恵。本作は、これまでに彼女が録音した音源から国民楽派の名曲をピック・アップしたベスト盤だ。
スクリャービンのピアノ・ソナタ全集での快挙後、12年にわたる長大な演奏計画を発表して演奏家としての充実ぶりを示している彼女。デビュー以来ずっとそばにあったショパンを今録音するのに、大きな動機があったことを、抑えた表現が雄弁に語る。濱田滋郎のライナーの熱さも嬉しい。
スクリャービンのピアノ・ソナタ全曲、24の前奏曲、その他小品を収めた3枚組。2002年から2004年にかけて、彩の国さいたま芸術劇場でのリサイタル・シリーズと並行して、同劇場でレコーディングされた。このスクリャービンでも、小山の演奏は、安定感があり、色彩に富み、ピアノという楽器の魅力を最大限に引き出している。スクリャービンの初期のロマンティックなピアニズムから後期の神秘主義的で官能的な響きまでを見事に表現している。小山実稚恵にとってのモニュメンタルなアルバムといえよう。