制作・出演 : 岡安芳明
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株式会社ポニーキャニオン『魂/Kon』でセンセーショナルなデビューを飾った沖縄の歌手。これがセカンド作。プロデュースは前作同様、ベーシストの井上陽介。スタンダードはもちろんだが、ドスのきいた迫力ヴォイスでソウルフルに熱唱するR&Bも最高。存在感のある歌声は、ただただ圧倒的。
宮之上貴昭に師事、ケニー・バレルから強い影響を受けた岡安の、3年ぶり9枚目のリーダー作。サックスやトロンボーン、パーカッションを加えた編成で、完全復調をしっかりとアピール。都会的に洗練されたぬくもりに満ちた音色と歌心あふれるソロが印象的な一枚。★
岐阜のベテラン・ジャズ・コンビ、猿渡泰幸(ds)と北川弘幸(b)による“ルート・バグ”。彼らが中牟礼貞則と岡安芳明という有名ギタリストを迎えた。優雅で深く渋い味わいのジャズが展開される。北川作曲(3)は胸が締めつけられる名曲。それ以外はスタンダードだ。
日本ジャズ界を代表する巧者三人が、個々の味わいをメロウにたっぷり表現することを最重視。川嶋哲郎は説得力のあるフレーズと美しい音色で文句なく、岡安芳明は玉のようなトーンで魅了する。ドラムレスなので屋台骨となる上村信のキープ力にも注目だ。
岡安芳明が絶賛する佐々木は、知る人ぞ知るハモンド・オルガンの名手。ライヴ活動が少なく、一般には無名だが、同業者から一目置かれてきた。岡安の肝煎りで実現したこのリーダー作では、ジミー・スミスとケニー・バレルの共演を思わせるブルージィな演奏を満喫できる。
真空管アンプ使用は、音のスピードを音楽内容にふさわしく“スロー”にするため。ギター・トリオでもコンテンポラリー系とは異なる、“バレル・ライク”な味わいは一度聴いたら虜になる。本作はこの貴重な人材の最良の表現となった。何度でも聴きたい。
大人のジャズ・ファンの間で人気上昇中のギタリスト、岡安芳明の最新作。表題曲などスタンダードを中心に、最新技術を駆使したレコーディングでこだわりの美音を聴かせる。