制作・出演 : 村上寛
藤井貞泰は75年まで原信夫とシャープス&フラッツのピアニストだった。これはコンボ活動を始めて間もない76年に、今治のジャズ・クラブでライヴ録音された初リーダー作。河上修、村上寛とのトリオでスマート、かつセンスのいい演奏を聴かせる。おしゃれなピアノ。
ベテラン・サックス奏者、峰厚介が初めて取り組んだというスタンダード作品集。非常に丁寧に真面目にスタンダードの名曲に挑むという印象を受ける。そのあたりはホレス・シルヴァーの「ピース」、リー・モーガンの「セオラ」で強く感じた。
日本のフュージョン・グループのパイオニアの78年のデビュー作。結成時もその後も日本ジャズ界のトップだった本田竹曠、峰厚介の参加動向は賛否両面でシーンに衝撃刺激を与えた。村上の勢いのあるリズムにキャッチーなリフを乗せた楽曲群が時代の熱さを蘇らせる。
78年夏に録音されたセカンド・アルバム。タイトルどおり、サウンド面では彼らなりのアフリカン・テイストを意識した内容になっており、ある意味ではワールド・ミュージック的な趣すら感じるフュージョン。オープニングのファンク・ナンバーは今聴いても十分“アリ”な音。
80年9月にLAのベイクド・ポテト、NYのボトム・ラインほかで録音されたライヴ作の初CD化。骨太のグルーヴにのせて峰厚介、福村博、本田竹曠が歌心あふれるソロを取る「ウィンド・ジャマー」、爽やかな「サバンナ・ホットライン」、メロウな「オータム・ドリームス」など、いずれも高揚感に満ちたバンド・サウンドが素晴らしい。
発売元
日本クラウン株式会社ジャンル
よほどのファンでない限り、これらのジャズ・ナンバーを歌っているのがよもやイルカだとは思わないハズ。かつて彼女の父親は、保坂俊雄とエマニアーズという、歌謡界では名の知れた楽団のバンマスだった。そんな親子の共演盤は、古きよきスウィングの名曲たち。
73年に六本木のミスティで収録したアルバムの初CD化。スタンダードも歌うが、キャロル・キングの(6)(8)をはじめ多くが当時の新しい曲という点にバートンの姿勢があらわれている。クールななかに情感のこもる、ベタつかないヴォーカルがいい。音源に起因するノイズは多め。
ネイティヴ・サンを結成する前の本田竹曠は、エネルギッシュなメイン・ストリーム・ジャズで聴衆を湧かしていたが、その頃の1枚。「ジス・イズ・ホンダ」というアルバムとともに全国に彼のファンを作ることになった。彼の出発点に耳をかたむけてみよう。