制作・出演 : 武満徹
リタニー〜武満徹ピアノ作品集リタニー〜武満徹ピアノ作品集
小川典子は87年のリーズ国際コンクールで3位に入賞後、ロンドンを拠点に欧州で活躍中のピアニスト。余韻のコントロールが抜群で、武満の曲が要求する世界を深いところで表現することに成功している。静かに語るような右手のフレージングも印象的だ。
武満徹:ピアノ作品集武満徹:ピアノ作品集
ピーター・ゼルキンの、内省的な、1音1音もぐもぐ噛みしめるような演奏は、武満の音楽の様式にピッタリだった。その意味で、このディスクは、武満ピアノ曲の定盤として、永く生き続けるだろう。ライナー掲載の“ゼルキン、武満を語る”も面白い。★
現代日本の音楽名盤選8 マージナリア現代日本の音楽名盤選8 マージナリア
日本が世界に誇る、といっても言い過ぎではない武満徹のオーケストラ作品を集めた1枚。古典的な意味でのオーケストラばかりでない潤沢な音素材を用いて、透明でイマジネーション豊かな音楽が生みだされる。収録曲は少ないが聴きごたえ十分。
現代日本の音楽名盤選 9現代日本の音楽名盤選 9
武満の初期の名作を収録。驚くほどテンションの高い演奏だ。60年代半ばという時期は、まさに現代音楽にとっては活性期にあったことがうかがえる、なお大作の〈ピアノと管弦楽のための弧〉(第1部、第2部、全6曲)は、本演奏が全曲の初演奏となっている。
現代日本の音楽名盤選 雅楽 秋庭歌一具現代日本の音楽名盤選 雅楽 秋庭歌一具
雅楽の持っている独自の音色、時間構造などを、武満の感性に引きずり込み解き放した73年の作品。初演時に音が垂直に立ち昇るような経験をした覚えがある。邦楽器(?)を使用した武満の傑作の一つだと思う。こうした曲でのCDの威力は絶大である。