音楽むすび | 制作・出演 : 礒絵里子

陰の天才から真の天才へと大きな変貌を遂げた新垣隆のピアノと、本場ベルギーで学んだ礒絵里子のヨーロッパ本流のヴァイオリンによる珠玉のヴァイオリン名曲集！ 新垣隆自身の名前が冠されるクラシック・アルバムとしては初となるこの「ロンド」は、新曲以外に、数多ある世界中のヴァイオリン名曲の中からまさに宝石のような全16曲を収録！ 特に新垣隆の作曲による「ロンド」「哀しい鳥」という2曲の魅力溢れる新曲は、多彩な音のパレットを持つ彼の非凡な才能が開示された楽曲！ 学生時代から長きに渡り深い友情と信頼を醸成してきた礒と新垣による至高のデュオ・サウンド、その芸術が今、ここに結晶し、そして飛翔します。

それぞれ2枚組として発表された2つのアルバムを、CD3枚組としてコンパイル。今回のリリースにあたって、第9番は初めてSACDハイブリッド化を施している。いずれもレコード・アカデミー賞を受賞した、小澤の代表的なマーラー録音である。

すでにソリストとして活躍している礒のソロ・デビュー・アルバム。挨拶代わりの名曲集だが、なかなかいい。ガーシュウィンでの下世話な表情もいい感じだし、まずその演奏に屈託がない。テクニカルな部分も抒情的な部分も、本人が楽しんでいるのが伝わってくる演奏だ。

実は“キング・オーディオ・ファイル・シリーズ”と銘打たれていて、音楽的充実以外にも重要ポイント多し。はじめは少し遠目かな?　と感じる録音は、実は自然なオーケストラ・ダイナミクスを目指したもの。耳が慣れるにしたがって、そのこだわりを実感できる。