制作・出演 : J.S.バッハ
レオンハルトが、プレガルディエンを福音史家に迎え、カウンターテナーのヤーコプスに、クイケン兄弟によるソロと、万全の布陣で臨んだ「マタイ受難曲」。ドラマ性を抑え、静謐の美に彩られたバッハ像を作り上げている。
制作・出演
J.S.バッハ / エマニュエル・アックス / スティーヴン・プルッツマン / タン・ドゥン / ボビー・マクファーリン / マ・シャオフイ / ヨーヨー・マ / 上海シンフォニー・オーケストラ / 上海ナショナル・オーケストラ2001年にリリースされ、大ヒットを記録したた日本独自企画ベスト盤がベスクラ初登場。CMで大ヒットを記録したピアソラの「リベルタンゴ」、「踊り明かそう」、コダーイの無伴奏チェロ・ソナタを始め、永遠のスタンダード「バッハ:無伴奏チェロ組曲」までたっぷり収録。アカデミー賞作曲賞を受賞した「グリーン・デスティニー」や、小澤征爾、ヴァイオリンの巨匠パールマンとの共演も必聴!常に新しい可能性を求めて挑戦を続けるチェリスト=ヨーヨー・マの魅力を1枚におさめています。
ヨーヨー・マがオリジナル楽器アンサンブルとバロック・チェロを演奏し新境地を拓いた記念すべき1枚。共演しているのはオリジナル楽器アンサンブルの名門コープマン率いるアムステルダム・バロック管弦楽団。ヨーヨー・マはこの企画のために愛用のチェロ(1712年製ストラディヴァリ)をガット弦に張替え、エンドピンをはずすなど、オリジナル楽器に近い音が出せるように改良をしました。これまでとは異なる奏法、調律システム等さまざまな「困難」を克服して挑んだ意欲作となっています。編曲もコープマンが手がけています。
チェリストにとってバイブルといわれるバッハの無伴奏チェロ組曲。ヨーヨー・マは82年に一度この大曲の録音に挑んでいますが、これは彼にとっての2回目の無伴奏録音となる97年発表作品です。90年代後半はヨーヨー・マが積極的にクラシックという枠をこえてさまざまな分野のアーティストたちとコラボレーションを行っていた時期にあたります。このアルバムも6曲を、坂東玉三郎をはじめとする異なるジャンルの第一線で活躍中のアーティストたち=(舞踊、映像、アイスダンス、建築)と共演。互いに刺激を与え合った結果、演奏もずいぶん以前に比べて変わったといいます(その模様が映像と一緒に発売され話題となりました。現在はDVD「ヨーヨー・マ インスパイアド・バイ・ バッハ」として発売中です。[SIBC-64,65,66])。
カナダが生んだ天才ピアニスト、グレン・グールドの2枚組ベスト・アルバムです。DISC1はグールド出世作でもあるゴールドベルク変奏曲や平均律蔵ヴィーア曲集をはじめとするバッハ作品集、DISC2はモーツァルトやベートーヴェン、ブラームスといったバッハ以外の作品によるオムニバスでグールドの音楽的世界の多様性と素晴らしさを実感させる選曲となっています。グールドの生きた空間、心象風景を映し出した貴重な写真集(未公開写真多数、全36ページ)付の全てのグールド・ファン必携のアルバムです。
1956年に発売されたグールドによる「ゴールドベルク変奏曲」のレコードは、世界中にセンセーションを巻き起こしました。以後も孤高の天才グールドは、数多くのバッハ作品を録音し、現代人の共感を呼び起こすバッハ演奏で一時代を築き上げました。このアルバムは、彼が愛奏したバッハの作品から、やさしく親しみやすい作品をグールド自身が選んで編んだもので、グールドのバッハ宇宙をはじめて体験する人にとってもかっこうの1枚となっています。
その後数々の伝説をつくりあげることになるピアニスト、グレン・グールドの記念すべきデビュー・アルバムは、モノラル録音によるバッハの「ゴールドベルク」です。このアルバムにおける演奏は、当時の、そしてもちろん現代の聴き手の心を確実に捉えて離さないものです。グールドといえば「バッハ」であり、そして「ゴールドベルク」ですが、彼のすべての表現の第一歩となったこの録音を聴かずしてグールドは語れません。「ゴールドベルク」に始まり、「ゴールドベルク」に終わった彼のディスコグラフィのなかでも、もっとも重要な1枚です。
1955年にこの作品のセンセーショナルなパフォーマンスを収めたアルバムでデビューを飾ったグレン・グールドは、26年ぶりに斬新で魅惑的なこのデジタルによるステレオ・スタジオ再録音を残し、唐突に世を去りました。まさに鬼才・グールドの墓碑銘といえる永遠の名盤です。
わずか50年の人生を疾走した孤高の天才グレン・グールドの芸術の精華は、生涯にわたって演奏し続けた大バッハの音楽とされています。このアルバムでグールドは、教育用音楽と考えられていた「インヴェンションとシンフォニア」に新たな生命を与えたといえるでしょう。録音に使用したピアノは第二次世界大戦以前のスタインウェイCD318で、グールドがバッハの演奏に不可欠と考えていたノンレガートの特性が見事に生かされた名演奏となりました。カップリングのイギリス組曲はバッハの生きる喜び、音楽の喜びが溢れている軽やかな舞曲集で、グールドはここでは愉悦に満ちた生き生きとした演奏を聴かせます。
1955年にJ.S.バッハの「ゴールドベルク変奏曲」でセンセーショナルな録音デビューを飾ったグレン・グールド。彼は以後バッハ作品を次々に録音していきましたが、ピアノ音楽の「旧約聖書」であると言われている「平均律クラヴィーア曲集」を1962年から約10年を費やして完成させました。本作はその全集からの抜粋版です。研ぎ澄まされた感性が美しく描き出すバッハの小宇宙は、聴く者に新たな発見を促すに違いありません。
このアルバムは、バッハの作品の中でも、しばしばピアノ学習の教材として使われることが多い曲ばかりを収録しています。ゴールドベルク変奏曲や数々の組曲に比べると鑑賞用としては軽視される傾向にありますが、しかしグールドの手にかかれば、素晴らしい魔法のような輝きをもって響き始めます。晩年のグールドが到達した境地が、小品にもしっかり刻印されています。ボーナストラックとしてアルビノーニの主題によるフーガ、半音階的幻想曲、幻想曲なども収録しています。
グールドが珍しくオルガンを演奏した「フーガの技法」では、彼がこよなく愛したフーガを演奏するときの愉悦にあふれた素顔を垣間見せてくれます。さらには、1981年春収録の映像作品「バッハ・シリーズ」において、ピアノで演奏したフーガの技法(第1・2・4・14番)、またマルチェルロの主題による協奏曲、イタリア風アリアと変奏 といった珍しい貴重な録音もボーナストラックとして収録しました。
ボルティモア出身の17才(当時)のヴァイオリニスト、ヒラリー・ハーンのデビュー・アルバム。その恐ろしい程の才能とパーフェクトと呼ぶに相応しいテクニックをこの若さでひっさげてのデビューは、非常に大きな衝撃として我々の胸に刻まれました。初来日でも噂に違わぬそのポテンシャルを遺憾なく発揮、その凄まじいまでの実力を見せつけ、各メディアにより絶賛の嵐を受けました。その奇跡の第1歩をその耳で、お確かめ下さい。
ハープの妖精から"ハープの女王"に変身した吉野直子が、大バッハの音楽に挑戦した意欲溢れるアルバムです。収録されている作品は、いずれもバッハがチェンバロ用に書いた名作。バッハの音楽は、本来さまざまな楽器で演奏できる可能性を秘めているといわれるものの、チェンバロ作品をハープで弾くのは異例。しかし、この演奏は、バッハの本質を見事にとらえ、美しく描き尽くしています。
実に意欲的で自由な空気のあふれる演奏だ。伝統的なバッハなどまったく眼中にないようで、思いの丈を描き切っている。けれども決して自分勝手でもなく、受けを狙ったものではない。グールドが健康だったら、こんなふうに弾いたかもしれない演奏とも言える。
同曲異演のアルバム。中世、ルネサンス時代から、マリアを讃えた音楽は数限りなくあるが、ここでは「アヴェ・マリア」の題名を持つ曲を12曲を集めている。マリアに対する思いが込められた名曲集だ。
前半はフンケ&ゲヴァントハウス・バッハ・オケとの共演。村治とオケとの親密なコミュニケートが聴ける。後半はソロ。じっくりと丁寧に「シャコンヌ」などを弾く。彼女自身の編曲による「メヌエット」を含め、“村治佳織のバッハ”が楽しめる。