ジャンル : クラシック > 交響曲
テンシュテットのマーラーは、バーンスタイン同様、マーラーを楽譜の分析だけでなく、心情的な深い結びつきで理解できる最後の指揮者と言えよう。マーラー・ファンなら、避けて通れない演奏のひとつだ。
マーラーは混沌でも肥大化した主観的な感情表現でもない。複雑なオーケストレーションを冷徹に見つめ、マーラーの意図を克明に描く。恣意的な表現をまったく感じさせない自然な音楽……だからこそ見えてくる透明感あふれる色彩の美しさ。ジンマンの真骨頂だ。
制作・出演
ウィーン交響楽団 / ウィーン楽友協会合唱団 / オットー・エーデルマン / ヒルデ・レッセル=マイダン / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ベートーヴェン / リーザ・デラ・カーザ / ヴァルデマール・クメント発売元
キングレコード株式会社ウィーン響のアーカイヴから復刻された1955年、ムジークフェライン・ザールでのライヴ録音。この時期、カラヤンは帝王への階段に足をかけようと意気込んでいた。そんな覇気がダイレクトに伝わってくる。数多いカラヤンの録音の中でも特別な存在だろう。
制作・出演
AndrewHaveron / JeanyiKim / RobinBrightman / カルミネ・ラウリ / ナイジェル・ブロードベント / マーラー / レノックス・マッケンジー / ロンドン交響楽団 / ワレリー・ゲルギエフいかにもライヴらしく、前へ前へと突き進む。そのほとばしるエネルギーは“悲劇”を力でねじ伏せ、勝利へと導くような様相さえ感じさせる。第4楽章もものすごい迫力だが(音量を上げすぎないように)、第2楽章の非常にていねいな作りも印象的だった。
制作・出演
ウィーン・クラシックス / シュケルツェン・ドリ / ダニエル・フロシャウアー / トマーシュ・ヴィンクラート / ホルガー・グロー / マリアン・レシュコ / マルティン・レンベルク / ミヒャエル・ウェルバ / モーツァルト発売元
インディーズレーベル悠揚迫らぬその音楽は、緊張感というよりも深々とした大河のよう。その巨大さに応える都響の能力の高さは、さらなる化学反応を生み、楽器間のバランスに一層の深みと立体感を生んでいる。細部の魅力もさることながら、まず語られるべきは全体のスケールの大きさである。★
ベートーヴェンのみならず、古今の交響曲、いやクラシック音楽すべてを代表するといっても過言ではない大名曲2曲を、ワルター/コロンビア交響楽団による定評ある名演奏でどうぞ。クラシックのスタンダードたるこれら2曲の、きわめつけのスタンダードな名演が1枚で楽しめます。「運命」に聴ける推進力、「田園」での牧歌的な雰囲気、いずれをとっても老巨匠ワルターが晩年に到達した深遠な世界感が生んだものといえましょう。
制作・出演
アルバート・ダ・コスタ / ウィリアム・ウィルダーマン / ウェストミンスター合唱団 / エミリア・クンダリ / コロンビア交響楽団 / ネル・ランキン / ブルーノ・ワルター / ベートーヴェン全交響曲中の王者として君臨する「第九」。ベートーヴェンの音楽の集大成とも言うべきこの作品には、数多くの名演奏アルバムがあります。しかし、このワルターの演奏ほど暖かく深い感動を与えてくれるものはありません。ベートーヴェンの作品中、最も美しい音楽と言われる第3楽章の叙情のひだの深さ、歓喜に至る深い感情の表出、このワルターの演奏は録音後40年を経た今日でも、その価値を失いません。まさしく不滅の名盤です。
ワルターが残したブラームスはいずれも絶品です。同曲の永遠のスタンダードとしての位置は今後もゆるがないでしょう。ブラームスが作曲に長い時間をかけたこの第1交響曲でも、ワルターの確かな構成力と、慈愛に満ちた表現が聴けます。カップリングの2曲の序曲もこれらの曲の代表的名演として後世に聴き継がれる名演奏です。
ワルター/コロンビア交響楽団によるブラームスの交響曲全集のなかでも、この第4交響曲における枯淡の境地、寂寥感あふれる表現は誰にもまねできないものでしょう。巨匠の到達した深遠な世界を、聴き手はこのCDから垣間見ることができるかもしれません。カップリングの「ハイドン変奏曲」も、老巨匠の巧みなスコアリーディングによる各変奏の性格描写が素晴らしいものとなっています。
2000年に初めて発売された、不世出の指揮者ジョージ・セルと主兵クリーヴランド管弦楽団の、唯一の来日公演(万国博覧会のための来日)の模様を収録したライヴ・アルバムです。レコードにおいては、彼らの合奏の驚異的な精度は話題になっておりましたが、ここに聴くライヴでも、想像を絶するアンサンブルの妙が確認できます。当時の聴衆も相当度肝を抜かれたこと間違いないでしょう。正確無比で端正でありながら、その音楽はまさに「うた」にあふれています。この公演後、セルは急逝しますが、このライヴ演奏を聴くと、さらに長生きしてもっと我々に素晴らしい音楽を聞かせてもらいたかったと思うことしきりです。
TVドラマで一躍有名となったベト7に加え、ベト8とエグモント序曲を収録しました。巨匠レナード・バーンスタインがニューヨーク・フィルの音楽監督を務めていた時期に録音された第1回目のベートーヴェン交響曲全集からの演奏です。黄金時代のニューヨーク・フィルとアメリカ楽壇の頂点に立つバーンスタインの自信と気力に満ちた音楽性が見事に合致した名演です。
バーンスタインとニューヨーク・フィルがもっとも良好な関係にあったその最盛期に録音された銘盤です。ボヘミア人ドヴォルザークが感じたアメリカを描き出した有名な「新世界」交響曲を、生粋のアメリカン、バーンスタインが意外にもしっとりとした情感をこめて好演しています。カップリングもボヘミア色あふれる名曲ばかりで、かの地の美しい自然が目に浮かんでくるようなすばらしい演奏が繰り広げられます。