ジャンル : クラシック > 協奏曲
2003年夏に発売を予定しながら中止となっていたアルバムが、SA-CDとのハイブリッド盤で登場。グリーグゆかりのベルゲン・フィルによる、演奏の機会が少ない交響曲。協奏曲には名手・小川典子が参加。
形ばかりに気を取られず、多少いびつになっても、もっと人間の感情を素直に表わした音楽をしようよ、というのがそもそもの“バロック”だったとか。ならば19世紀のロマン派とどう違うのか。最近疑問に思うことしきりである。この「四季」、まさにそんな感じ。
制作・出演
J.S.バッハ / エマニュエル・パユ / クラウディオ・アバド / ショーン・スミス / ジャッキー・テラソン / スティーヴン・コヴァセヴィチ / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / マヌエル・バルエコ制作・出演
アカデミー室内管弦楽団 / エマニュエル・パユ / クラウディオ・アバド / ザビーネ・マイヤー / ネヴィル・マリナー / バリー・タックウェル / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / モーツァルト発売元
ユニバーサルミュージック制作・出演
アレクシス・ワイセンベルク / ウラディーミル・フェドセーエフ / チャイコフスキー / フィルハーモニア管弦楽団 / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / ミハイル・プレトニョフ19世紀ヴィルトゥオーゾ的なスタイルで圧倒的な演奏を聴かせるヴォロドスの、ベルリン・フィル定期でのライヴ。大喝采を浴びた話題のステージの模様が、CD/SA-CDハイブリッド仕様で再登場。
制作・出演
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 / イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 / イツァーク・パールマン / ズービン・メータ / フィラデルフィア管弦楽団 / ベルナルト・ハイティンク / メンデルスゾーン / ユージン・オーマンディアルゲリッチ・ファンにとっては、ラビノヴィチがジャマに思えてしまうかもしれないけれど、彼女と張り合うかのような溌剌とした名演を聴かせてくれる。もちろん2台ピアノではスリリングかつ生き生きとしたやり取りがさらに美しい世界を繰り広げてくれる。オケも上々だ。
制作・出演
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ / ケネス・シリトー / スティーブン・オートン / スティーヴン・ティーズ / デイヴィッド・パイアット / ネヴィル・マリナー / ロバート・スミッセンロンドン交響楽団の首席に就任する2年前の録音。全音域を弱音から強音まで技術上の問題などほとんど存在しないかのようにムラなく吹きこなしている。肩の力が抜けたゆとりすら感じさせる演奏。マリナー/ASMFによるサポートもすっきりとまとまっている。
シフは個々の音を非常にきっちりと磨き上げるが、音色は決して華美にならず、表情も落ち着いている。その意味では第4番との相性がより良いのは疑いの余地はないが、第5番も水準以上の好演奏。ハイティンクの伴奏も過不足なく、きっちりと独奏者を支えている。
夢にハマって沈潜してしまうと何だかぼんやりしてしまいかねないシューマンのロマンを、持ち前のワザを駆使してウツツの世界に繋ぎ止め、耳を覚醒させてくれる快演。アルゲリッチの思い切り、クレーメルの分節凝視、いずれも“スレスレ”だがライヴに面白い。
古楽の成果を取り入れたアーノンクールの新鮮な解釈が光るブラームス。それに応えるクレーメルも素晴らしい。とくにハーゲン弦楽四重奏団のクレメンス・ハーゲンを迎えての二重協奏曲は非常に室内楽的で示唆に富む。これこそがこの作品の本来の姿だろう。