ジャンル : クラシック > 古楽・バロック音楽
1682年にザルツブルク大聖堂で初演されたらしい52+1声の超大作を、その場所で演奏した記念碑的録音。マクリーシュ/ゲーベル盤よりかなり速いテンポと高いピッチ、身軽な響きで、盛大な残響のなかを透明な室内楽の集合体が鳴り交わすさまは快感。
この作品は90年代にパリで初版のチェンバロ・パートが発見されたもので、名手インデアミューレとブリツィのコンビが自由闊達に聴かせる。基本的には各曲チェンバロとオルガンを弾き分けつつ、協奏曲第6番では両方を弾く冒険も楽しませてくれる。
発売元
キングレコード株式会社バッハとその同時代の二人による4曲の“マニフィカト”アルバム。BCJが神戸で録音したキリスト教のラテン・テキスト、一種の宗教的呪縛(空間・歴史感・社会感)から解放された環境(もちろん“教会”の中ではあるが)で演奏される音楽の新鮮な息吹き。
制作・出演
アデール・エイケヌス / アンドルー・シンクレア / ウィリアム・クリスティ / シャルパンティエ / ソフィー・デイヌマン / パトリシア・プティボン / フランソワ・ピオリノ / ポール・アグニュー手兵のグループ名に「花咲ける芸術」(レザール・フロリサン)を戴くほどの共感を示すクリスティ。彼こそ高雅で優美なシャルパンティエの真髄を伝えるには最高の解釈者だ。ここ20年間に演奏技術も長足の進歩を遂げ、素晴らしい名盤がここに誕生した。
ばりばり挑戦する御喜美江らしいアルバム。あっと驚く出来だ。水と油ともいえる作品(1曲だけオルガン用として書かれた曲がある)をここまでアコーディオンの曲にしてしまった御喜の力量に脱帽。もうこうなると何でも出来てしまいそう。まず一聴を。★
モンテヴェルディと同時期に活躍した人。歴史の転換期なだけに、新旧の様式を最後まで並行して使っている。モンテヴェルディほどドラマティックじゃないが、繊細で美しい音楽だ。それだけに、澄明なアンサンブル、きめこまかな装飾音も非常に効果的だ。
ラモー唯一の室内楽曲であるクラブサン合奏曲集にオーボエで挑んだインデアミューレ。朗々たる響きが耳を楽しませてくれる。ファゴットのデ・ヴィットとの掛け合いも絶妙だ。鋭い感覚で彼ら二人と対等に渡り合うブリツィのチェンバロがなかなかの聴きもの。