ジャンル : クラシック > 声楽曲
バスで歌われる「冬の旅」は、ちょっと珍しい。しかし、フォーゲルの深々とした柔らかい声質は、この曲にふさわしくもあり、なんら違和感はない。各曲の性格分けも的確で、作品の世界を余すところなく表わしている。
オジェーは50歳前に惜しくも亡くなったフランス系アメリカ人の歌手。オペラやコンサートに幅広く活躍していた。本作は彼女の代表作のひとつで、とりわけ「女の愛と生涯」が聴きもの。ピアノも表情豊かで素晴しい。
制作・出演
アルミン・ウーデ / ギゼラ・ポール / クラウス・ベスラー / ジークフリート・ローレンツ / ディーター・ツェヒルン / バーバラ・ホエネ / ブラームス / ヴォルフ=ディダー・ハウシルド発売元
キングレコード株式会社4声部のソロと4手のピアノ、合唱という珍しい編成の作品だが、ワルツのリズムにのせて比較的素朴さをたたえた美しい曲集だ。本作では、素朴さを残しながらも適度な洗練さも持ち合わせた秀演を繰り広げている。
制作・出演
J.S.バッハ / アリーン・オジェ / アルミン・ウーデ / テオ・アダム / ハイジ・リース / ハンス=ヨアヒム・ロッチェ / ペーター・シュライヤー / ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 / ライプツィヒ聖トーマス教会合唱団発売元
キングレコード株式会社ロッチュはバッハも務めていたトマス教会の楽長。シュライヤー、オジェーやアダムらそうそうたるメンバーを擁し、教会の合唱団やゲヴァントハウス管らによって豊かな伝統を感じさせる演奏が展開されている。
制作・出演
J.S.バッハ / アンネリース・ブルマイスター / アーリーン・オジェー / テオ・アダム / ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団 / ドレスデン聖十字架合唱団 / ペーター・シュライヤー / マルティン・フレーミッヒ発売元
キングレコード株式会社ドイツの伝統的な演奏スタイルがしっかりと根付いていたころの録音。4名のソリストも素晴らしいが、合唱団が良い。オーケストラはメンバーを絞り小編成にして、親密なアンサンブルを聴かせている。
発売元
キングレコード株式会社コッホは、旧東ドイツを代表する合唱指揮者で、バロック音楽や宗教音楽にも造詣が深かった。この人間臭い作品を、どっしりとした落ち着いた演奏で聴かせてくれる素晴らしい一枚だ。2人のソリストも秀逸。
制作・出演
アンドレア・ボチェッリ / ズービン・メータ / チェチーリア・バルトリ / フランク・シナトラ / プッチーニ / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / ルチアーノ・パヴァロッティ / ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団ウィンド・アンサンブル録音年(1968から1997年) 偉大なるスーパー・テノール、パヴァロッティ追悼盤 2006年トリノ・オリンピック開会式でうたった<誰も寝てはならぬ>他有名オペラ・アリアから<オ・ソレ・ミオ><カルーソー>などの得意曲、フランク・シナトラとのデュエット曲<マイ・ウェイ>など名曲が勢ぞろいした究極のベスト盤です。 ※この追悼盤は、現在パヴァロッティのベスト盤として親しまれている「パヴァロッティ/グレイテスト・ヒッツ」(POCL-1757)をプライスダウンし、CDジャケットも新しくデザインし直したものです。
多彩な語法を持つ二つの歌曲集への鮮やかな対応だけでなく、小品での端正さも見事に尽きる。温かくカラフルな響きのグラデーションや、献身ともいうべき言葉の扱いは素晴らしく魅力的だ。「カリプソ」でのタクシーを急がせる様子も楽しい。野平のピアノが繊細に応えている。★
童謡詩人、金子みすゞの詩に、歌謡界でのヒット・メイカー浜圭介が付曲したアルバム。みすゞの詩はシンプルながら、深層心理や自然への鋭い眼差しに満ちている。浜の曲は、そうしたみすゞの世界を雄弁に表現した。演奏は立派過ぎるくらいだが、歌謡曲系の歌手でも聴いてみたい。
クラシック・クロスオーヴァーのロマンティックな楽曲ばかりを揃えたコンピレーション・アルバム。フィリッパ・ジョルダーノやエンニオ・モリコーネらの有名な曲が多く、親しみやすい一枚となっている。
制作・出演
カリタ・マッティラ / クラウディオ・アバド / クリスティーネ・シェーファー / サラ・ミンガルド / スウェーデン放送合唱団 / ブリン・ターフェル / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / ミヒャエル・シャーデ / モーツァルトカラヤン没後10周年の記念演奏会でのライヴ録音。感傷的にならず、過度なロマンティシズムを排除した、アバドらしい明晰な演奏。それでも十分にドラマティックに仕上がっているのだからさすがだ。
制作・出演
アンジェリーナ・レオー / カート・オルマン / キリ・テ・カナワ / スティーヴン・ソンダイム / タティアーナ・トロヤノス / ホセ・カレーラス / マリリン・ホーン / ルイーズ・エデイケン / レナード・バーンスタインバーンスタインの傑作ミュージカルの自作自演盤だが、大物オペラ歌手をずらっと揃えての豪華絢爛盤としているところがすごい。しかもバーンスタインがかなりコントロールを効かせており、聴きどころ満載の録音だ。