ジャンル : クラシック > 声楽曲
フィッシャー=ディースカウが、いずれも複数回録音している作品を収めている。円熟期の彼がブレンデルと組んだ録音は、発表当時大きな話題となり高い評価が与えられた。雄弁で美しいブレンデルのピアノも素晴らしい。
制作・出演
アラステア・ロス / オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティク / キャサリン・ボット / サビーヌ・ヴァタン / サン=サーンス / ジェラール・コセ / ジョン・エリオット・ガーディナー / ジル・カシュマイユ / フォーレ / モンテヴェルディ合唱団フォーレのレクイエムをメインに、ロマン派以降のフランスの声楽曲を集めたアルバム。レクイエムではオリジナル版(第2版)を使用し、ピリオド楽器オーケストラで、一段と澄明感のある響きを作り出している。
ピリオド楽器オーケストラをバックにした「メサイア」から、19曲を収録したハイライト盤。互いに深い結びつきを持つ指揮者と合唱団とオーケストラだけに、緊密で素晴らしいアンサンブルを繰り広げている。
制作・出演
アンネ・ゾフィー・フォン・オッター / イングリッシュ・バロック・ソロイスツ / ウィラード・ホワイト / ジョン・エリオット・ガーディナー / スーザン・アディソン / ハンス・ペーター・ブロホヴィッツ / バーバラ・ボニー / モンテヴェルディ合唱団 / モーツァルトガーディナーによる待望のモーツァルト「レクイエム」として好評を得た、またピリオド楽器による演奏のひとつの規範ともなった録音だ。明快さと荘厳さを併せもつ演奏で、いまだにその価値は減じていない。
制作・出演
アントニー・ハルステッド / ゲオルク・フリードリヒ・ダウマー / ジョン・エリオット・ガーディナー / ジョン・ペリー / テレサ・ショウ / デリス・ウィン / フィリップ・ソルモン / ブラームス / モンテヴェルディ合唱団 / ロバート・レヴィンレントラーで書かれた愛らしい「愛の歌」を中心に、ブラームスの重唱曲や合唱曲を集めたアルバム。ルネサンス音楽に魅了されて書いたというブラームスの声楽曲の本質を、卓越した歌唱で明らかにしている。
「晩祷」は、ロシア正教の典礼音楽として書かれたラフマニノフの代表的な宗教曲。宗教曲ではあるものの、抒情的でロマンティックな装いの曲だ。サンクトペテルブルク室内合唱団が、心に沁み入る演奏を聴かせている。
制作・出演
クラウディオ・アバド / サラ・ミンガルド / スイス・イタリア語放送協会合唱団 / テレサ・ロマーノ / ペルゴレージ / モーツァルト管弦楽団 / ラヘル・ハルニッシュ / ヴェロニカ・カンジェミ作曲家生誕300年を機に制作された3枚のうち2番目のリリースとなる。アバドに率いられた音楽家たちの演奏と選曲の秀逸さは各誌/紙で絶賛された前作譲り、絶句の素晴らしさ。26歳で世を去ったペルゴレージが遺したものの大きさを再認識。典型的DG録音バランスだけは、やや異質?
一枚のCDをこれほど慈しんで聴き通したことがあっただろうか。ネトレプコの情感あふれる歌唱は聴く者の心に沁みわたり、繊細かつダイナミックに寄り添うバレンボイムのピアノが胸に響く。祖国の作曲家に寄せるソプラノの深い共感が育んだ感動のライヴである。★
一戸敦は読売日本響の首席フルート、一戸哲は元札幌響の首席ファゴット。それにピアノを加えた三重奏作品は実は少なくはないのだが、演奏会などで取り上げられることは滅多にない。歌ものの編曲も素敵だが、ベートーヴェンの作品はカタログとしても貴重だし、とにかく楽しい。
発売元
ユニバーサルミュージックリベラは、7歳から14歳までの少年たちからなる英の合唱アンサンブル。少年期にしか出せない透明で美しい響きを持ったグループで、その“ピュア・ヴォイス”をたっぷりと堪能できる選曲となっている。
マリア・カラス全盛時の、1949〜59年までの47公演のライヴ録音を103枚のディスクに収録した究極のBOX。カラスの極めつけの演目はもちろん、彼女によって再評価されることになった作品などを収めたファン必携のアイテムだ。
ヴンダーリヒは、1966年の36歳になる直前に事故死してしまった不世出のテノール。「詩人の恋」は、この作品の代表的録音の一つである。彼の高度な歌唱力と美声は、声楽ファンは一度は聴いておきたい。
朗々と響く声で凛然と歌い上げた日本の歌。私たちが心の引き出しに仕舞い込んだ懐かしい旋律が堂々たる恰幅で示される。「荒城の月」など古武士の魂魄が吟唱するかのごとき趣だ。日本歌曲の表現としてはきわめてユニークながら、聴く者の心を掴む真摯な歌唱である。
澄んだ透明な声を駆使して一曲ずつ丁寧に歌い繋ぐ松田希世の真摯な歌唱に好感を抱く。中田喜直の「霧と話した」など、慎み深い表現の中から自然と醸し出される抒情的な美しさに心惹かれる。日本歌曲に清新の気を吹き込む初々しいデビュー・アルバムである。