発売元 : ビクターエンタテインメント株式会社
嘉門達夫のギャグはかなりベタだと思うが、それでもところどころでインテリジェンスを感じさせ、思わず笑わせられる。そんな彼の本領が十二分に楽しめる「替え唄メドレー」のベスト盤。畳み掛ける怒涛の替え唄に、もうただただ笑うしかない。★
日本主導による日米合作ヒップホップ・ソウル・ユニットの2作目。ロビー・ダンジーの歌ものやダグ・フレックスらのラップなどを混じえたサウンドはそつのないぶ厚さで魅力的だが、今ひとつ突きぬけていくパワーが不足している。サンプル・ソースもありきたりで……。
日本・東京を本拠に活躍するDJ.マーヴィンを中心としたプロジェクト、マスターズの94年発表の作品の再発。このところ、すっかり、サウンド・プロデューサーとして売れっ子となったマーヴィンの比較的初期のファンク作品が聴かれる。
日本のポップスやロックの名曲をサンプリングのネタとして使用し、ソウルフルなサウンドをクリエイトしていく彼ら。本作では、Yuki MoriやJuri、Fumioらの女性シンガーを迎え製作。楽曲の端々から登場してくる名曲の数々にエッと驚いてしまう。
昔から活動しているフランスのポピュラー・シンガーのベスト盤。コケティッシュなヴォーカルに童謡のようなアレンジの楽曲は、フランス・ギャルやブリジット・バルドーなんかに比べるとやや稚拙か。まぁ、万人向けフレンチ・ポップってことで。
TBSラジオ系で放送されたラジオドラマのCD化、第4弾。原作者CLAMP自らが脚本を手掛けているだけあって、ファンの満足度は120%であろう。実力派の声優陣の演技も聴き応え十分。また、溝口肇と菅野よう子のBGMが作品に深みと彩りを添えている。
いつのまにかアルバム・チャートの上位常連となっていたマッド・カプセル・マーケッツ。6年目、8枚目にして初のベスト・アルバム。ライヴで定番となっている10曲を全曲ニュー・レコーディングしており、大幅なリアレンジがなされているものもある。
爽やかで明るく、冬よりは夏のイメージを持つ、彼らの4thアルバム。ただそれはべつに基本コンセプトではなく、自然とにじみ出るもの。だが、今回は多少それを意識した。大滝詠一のカヴァーである(3)が、話題もの。心地いいポップスには違いない。
96年のアルバム。ドラマチックに構成されたインダストリアル・ロック魂に磨きをかけ、より大きくギターをフィーチャーしている。破滅をテーマとして、ある種の美学を感じさせるほどダーティーかつ華麗に迫る。
20年以上前の自分の顔と現在の顔をモンタージュしたジャケットに表われているように、自作の代表曲に加え、泉谷フォーク時代の同時代曲のカヴァーも含めスタジオ・ライヴおよびライヴにより自らのスタート地点から現在までを俯瞰しようとする作品だ。
バート・バカラック作品集、キング・コブラの井出靖プロデュース。いいセン狙ってる。ジャズ・ヴォーカル色は薄い。クラブっぽいジャズ色はあるけれど……。それでいて阿川は阿川だ。完全に阿川スタイルを確立している。いい作品に名曲は不可欠と実感。
コンスタントなリリースが続く、彼女のニュー・アルバム。ヴァラエティに富んだ曲のイメージに合わせて、ほんとうに楽しそうに唄っている。唄うことへの強い意思が感じられる。良い状況を作ったのだろうな。聴いていると、気分が少しほっこりとします。
テクノといえばそうだろうが、そのひと言では語り切れないものがある。その独特のクール感はテクノの無機質さとマッチしつつも決して機械的ではなく、しっかりしたメロディと言葉と歌声が、柔らかさや清らかさを醸し出す。全11曲中3曲はリミックス。
UKのポップ・ソウル・シンガーの70〜80年代ソウル名曲カヴァー集。オザケンがネタ使いして一躍有名になったベティ・ライトの(7)やモーメンツの(8)など、エグイ選曲もあるが、総じてオリジナルに匹敵するほどのものではない。カーステで流せばそれなりのムードも?