1990年11月15日発売
全20曲、約2時間、中身の重々しさといい、体力と精神力面で、ぼくにはかなりきついが、エディ・マルティスを初めとする海外の腕達者が生み出す緊張溢れる演奏と、膨大な言葉の数とを戦わせるあたりと、半端のなさに試みとして興味深いものがある。
今やポップ・フィールドでも注目されるZZトップが、1971年に発表したファースト・アルバムがこれ。まだ青臭いけれど、でもブギで押しまくる姿勢はしっかりと打ち出されている。いやこのひたむきさが、実に清々しい。ホント、時代を超越してます。
72年発表の2作目。デビュー盤での泥臭いブルース・ロックの魅力を残しながらも早くも脱皮しつつあるロックンロール・アルバムで、如何にもブギ・バンドらしいノリの演奏が目立つ。シンプルだけどカッコいいZZトップ・サウンドの原型がここにある。
75年に発表されたライヴ録音3曲を含む4作目。(1)〜(3)は彼らにとって唯一のライヴ録音だが、ライヴ・バンドの本領を発揮したパワフルな熱演が楽しめる。特に(3)のブギ・メドレーは圧巻。ヒット曲(9)を含むスタジオ録音も強力だ。ファン必携の初期の代表作。
81年発表の通算8作目。前作のR&B/ブルース路線を継承したアルバムだが、これまでになくポップなアレンジも目立つ。特に(4)(6)などは限りなくAORなポップ・ソング。大ヒットした次作『イリミネイター』のための助走の役割を果たした過渡期の1枚か。
'70年に結成、すでに15年のキャリアを誇るテキサス出身のベテラン・ロック・グループ、Z.Z.トップの通算9枚目のアルバム。ライヴ・パフォーマンスが売り物の彼らの、いかにもテキサス出身といういい意味での田舎くささを漂よわせた力強い演奏を展開。
「ファンダンゴ」、「テハス」などでの評判や、大掛りなツアーの状況など本国アメリカでのスサマじさは十分理解されていたが、日本での人気は全くダメだった。でもこの新作は確実にメジャーに押し上げる力をもっており、泥臭さが抜けタイトでノリ抜群だ。