1994年4月発売
ちょっと不思議なソプラノ・ヴォイス。ふわっとした、風のそよぎのようなポップス。頼りなげな感じもするが、そこが魅力ということなのかもしれない。ほどよい上品さとキュートな音作りが、作品と歌声を引き立てている。
弦楽四重奏団KARYOBINをバックに配した異色の自作自演シンガー・上田知華が79年に発表したファースト・アルバム。3曲にはNYフィルハーモニア四重奏団も参加。この編成ならサウンドが古びるはずはないけれど、楽曲や歌も15年の時差を感じさせない出来。
過去アナログで出された作品の初CD化で、彼らのセカンド。普遍的なポップスの王道的メロディと歌は古さを感じさせず、さらにストリングスとピアノで構成されたサウンドは、かえって斬新で、アグレッシヴ、プログレッシヴ。先鋭的でカッコいい。
弦楽四重奏をバックにしたピアノ弾き語りというスタイルが特徴の上田知華のサード・アルバムの廉価再発。代表曲の「パープル・モンスーン」が収録されている。コンピュータのコの字もない、フル・アコースティックな演奏には、改めて新鮮な印象が。
80年12月発表の4thアルバム。ストリングス・サウンドに彩られたポップなラヴ・ソングを展開する上田知華。23歳の女のコが、ここまでやれるのか? と思わせたものだった。その乾いた声と情感漂うサウンドとがつくり出す不思議な雰囲気が魅力的だった。
大阪が日本のウェストコーストだったという幻想があったのよ、15年くらい前には。増田俊郎はそんな気分の最後っ屁と言えよう。しかし今、改めて聴くとモロなのは(9)ぐらい。まぁ、狙いは渋めのAORですね。自己陶酔度は高い。ギターは徳武弘文でした。
81年録音のセカンド・アルバムに、ボーナス・トラック2曲を追加した廉価再発。バッキングにラスト・ショウを迎えた、いわゆるウェストコースト系AORサウンドがベースになっているのだが、80年代初頭のAORは今いちばん聴くのが辛い時期な気がして。
マサキ、タカサキ、タイジ、ヒグチという第3期ラウドネスのメンバーによる、92年6月1日に川崎クラブチッタで行なわれたライヴの模様を収録したのが本作。CDといえど、腰までズンと響く演奏の迫力は、その場でライヴを体感してる気分にさせてくれる。