1994年9月21日発売
イル・エ・エル〜彼らと彼女イル・エ・エル〜彼らと彼女
すっかり“フレンチ・ジャジー”のブームを根付かせた感さえあるクレモンティーヌ。その3枚めのアルバムは、以前の2枚に漂っていた“東京の休日”のイメージから、ロンドン、NYへと舞台を移し、サウンドもより一層大人のものへと磨き上げられた。
シューベルト:ミサ曲第5番/ドイツ・ミサ曲シューベルト:ミサ曲第5番/ドイツ・ミサ曲
オリジナル楽器によるシューベルト。交響曲ならば「未完成」に対応する5番が特に素晴らしい。大胆な調性選択、和声法、民謡的歌謡性等々、この作曲家の天才が活き活きと息づいている。異例に速いテンポで軽やかに運ばれる革新的な演奏ならでは、だ。
シューベルト:八重奏曲シューベルト:八重奏曲
シューベルトの大作に対面しても、メンバーの誰一人として気負ったところがない。そこにあるのは、室内楽を演奏する喜び。シューベルトがウィーンの新しい風だった、いい時代を思わせる。ただ、キモチ良すぎて、それだけに終わった感も。