1994年9月21日発売
モンポウ:歌と踊り&前奏曲モンポウ:歌と踊り&前奏曲
スペインの“ピアノの詩人”モンポウ(1893-1987)の意義あるアルバム。民族色あふれる叙情としっとりとした詩情、洗練された書法と華麗なピアニズム、モンポウ音楽のエッセンスとでもいうべき(1)が絶品。珍しい全曲演奏、ラローチャの極め付きの美演で聴く。
シューマン:子供の情景シューマン:子供の情景
先般新宿文化センターで聴いた「謝肉祭」ではすっかり感心してしまったが、この新盤のシューマンもそれを彷彿させる素晴しい出来映え。曲から曲の気分のつながりが実にいいし、全体の構成感も並のものではない。曲を消化し切った彼女の自信が如実。
幻想即興曲幻想即興曲
夢見がちな少女のショパンのようでもあり、時にはより深い感覚を身に付けた大人のショパンのようでもあるところが面白い。(4)の幻想即興曲はルービンシュタインが出版した「決定稿」によるもので、一般によく弾かれる方は(9)付録になっているのも話題。
神秘なる夜明け神秘なる夜明け
確か石垣島出身のギタリスト兼シンガーでしたよね。シンセを多用、八重山民謡の旋律をふまえつつテクノロジカルでもある音作りは、りんけんバンド登場以降変わってきた南西諸島ポップの流れか。歌がややデリケートさを欠くのは、狙いかもしれぬが残念。