1994年9月発売
ジャンル
日本デビュー盤。米国では91年からアルバムを発表しているが、アメリカっぽい乾いた音色と、英国ポップのキャッチーなメロディが程よいバランスを聴かせる。ビージーズのカヴァーをやるあたりセンスの良さをうかがわせる。2人いるギターの対比が良い。
香港のビッグ・アイドル(ちなみに四大天王と呼ばれる1人だそうだ)郭富城の日本デビュー盤。いやぁ、私好みの美形ですナ。29歳には見えん。すでに17作目のアルバムで、歌の方もアップ・テンポからしっとりしたバラードまで、ソツなく器用にこなしている。
香港出身、台湾で活躍するシンガー・ソングライター。貧困や事故、子供ができた途端に妻に逃げられるといった悲惨な生活殻、歌だけをたよりに生きてきた人だという。やや細めの声質に誠実さが漂ってくる。日本語で歌える訳詞付というのは画期的かも。
J.マスシスがほとんどの演奏を手掛けた本作は、身体は脱力しつつも感情だけは目一杯覚醒しながら疾走しているような彼ら本来の持ち味、魅力が発揮された傑作だ。前作以上にシンプルで粗削りなサウンドながらメロディはポップ、この感覚が堪らない。
いかにも歌っていると思わせるタイプの説得力のある歌手のひとりが和田アキ子だ。かすれてきた歌声をうまく生かした新曲(1)や(2)を含むベスト盤。キャリアを積んできた歌手ならではの歌い込みの一方で、妙に安定して面白味が不足と、聴き手の欲深さが出る。
(9)(11)を除く12曲がカヴァー。選曲の妙というやつをタップリ味わえる。実に楽しくて、それでいて何処か切なくて……どれもが憂歌団の歌になっている。加山雄三作品としては2曲目のカヴァーの(1)もいいが、今回は(4)の渋くてカッコイイところに2重丸。
(11)を聴いてたら松原みきを思い出したぞ。千堂さん自身がセレクトしたベストなので初期の楽曲はオミットされている。松原みきと言うよりも今井美樹的世界が目指すところなのだろう。もうちょっと「艶」が欲しいなぁ…。(12)は本人の作詞による新曲です。
哀しい世界をうたっても、この人の歌声には何処かに救いがある。決してドライなイメージではないが、割り切り方のうまさとでも言えばいいのだろうか。気っぷのよさが歌にも表われているようだ。多方面への広がりを感じさせる歌手としてますます興味深い。
名前からはなんとなくフランス的なヨーロピアンを感じるが、内容は違って、しいていえばLAアメリカン。事実全8曲中6曲はLA録音。メンバー構成はドリカム状態だが、ヴォーカルの声質の違いのせいだろうか、もう少しさらっとした印象を与える。
パウエル弾きと思われるヘイグも、実際はチャーリー・パーカーやディジー・ガレスピーのコンボでの体験から創作されたもののようで、パウエル風というべきか。録音は77年で晩年にかけて好んでパウエルの作品をレパートリーにしていた。未発表2曲追加。