音楽むすび | 1995年6月25日発売

3人組になって発表の95年作。音作りはシンプルだが重量感を増し、なおかつメロディアスである。ジャケットの虫のアップ写真が示すように、気持ち悪いものを拡大すれば美をも感じさせるというようなアルバムだ。最後にはアンビエント・ノイズもあり。

プロデューサーとしての幅広い活躍でも知られるカール・アレンのメジャー契約第1弾。アート・ブレイキーの再来と言われただけあって、ここでもエイブリー以下有能な新人を起用し、90年代主流派ジャズの王道というべき、充実した演奏を展開している。

これまでの日本制作とは大ちがい。アトランティックと契約したドラマー、カール・アレンの第2弾だ。サイラスのオルガン、ニコラスのペットもいい。日本人がナメられてたというより、ワールド・デビューという出世が、真の実力を引き出したのである。