1996年11月21日発売
ベートーヴェン:交響曲全集1〜6ベートーヴェン:交響曲全集1〜6
レコード録音史上、最も素晴らしいベートーヴェン全集のひとつ。古色のイメージが強いが、実際はテンポも比較的速く輪郭も明瞭で、全体の解釈はたいへんに近代的だ。弦楽器も管楽器も、オーケストラの個々の音色がおそろしく瑞々しく、釣ったばかりの魚がはねているように新鮮。録音が古いのに、なぜこのような美しい響きがするのか、まったく不思議としか言いようがない。奇数番号と偶数番号の出来ばえも均衡しているが、あえて言えば第1,2、6番あたりは絶品であろうか。本当に、耳が洗われる思いがする。必聴。★
ブラジリアン・セレナーデブラジリアン・セレナーデ
ベテラン・アルト奏者のリー・コニッツが、若手プレイヤーたちとボサ・ノヴァを演奏したアルバム。美しいメロディをじっくりと、しかし軽快に歌いあげるコニッツのアルトが耳に心地好い。トム・ハレル、ロメロ・ルバンボプレイもよく歌っている。
シェーンベルク:浄められた夜シェーンベルク:浄められた夜
いまや古典的名曲となった「浄夜」往年の代表的名盤のCD化。この演奏で初めて曲を知った人も多いのではないだろうか。同時代の音楽として捉え、この作品に少なからず存在する耽美的なロマンティシズムを切り捨てた透徹したアプローチは今なお新鮮だ。