1998年10月発売
フュージョン・ミュージック全盛期、ヨーロッパ・ツアーのライヴ。ビリー十八番の怒涛のタムの連打にデュークのファンキーなキーボード・プレイと二人の持味が存分に出ている。しかしこのドラムの鬼のような叩きまくり方は半端じゃない。オソレイリマシタ!
玄人うけするギタリスト、コーネルのソロ・デビュー作。74年に発表されたものだが、ここにはブルージーで興味深いプレイが沢山ある。ファンキーな味わい、洗練されたブルース・プレイと、これこそクロスオーバーと言うべきものだろう。名盤。
感性の扉を開き、ヴァーサタイルに活動するのは今や珍しくも何ともない。70年代から実践していた凄腕がレニーだ。ソウル、ファンク、ラテンといった要素をふんだんに取り入れた演奏。なかには時代ががったものもあるけどご愛嬌。スピリットが躍動している。
フュージョン・シンガーのはしりのようなひとがディー・ディーだ。その彼女がこの路線で最高に充実した活躍をしていた時代の作品。チックやスタンリー・クラークなど伴奏陣も豪華で当時の彼女の勢いを強く感じさせる。迫力満点の歌声が何とも豪快だ。
フュージョン・ブームで一躍知られることになった、活動は地味だが評価はたかく、一時マイルス・バンドにも参加したギタリストの79年発表、ソロ第2弾。スティーヴ・クロッパーのプロデュースで彼のルーツたるブルース感覚が充溢。(3)(7)のもろブルースの歌も彼の自前だ。
職を転々としながら各地を放浪し、その道程で育んだ感性を詩に託して歌い上げたシンガー・ソングライターの73年の唯一のソロ・アルバム。R&Bやロックンロールの要素も感じさせる。
「イフ・アイ・ワー・ア・カーペンター」の作者として知られる、アメリカを代表するやさしく、ソウルフルなシンガー・ソングライターのルーツが窺える名作。67年作品。
ジャンル
《名盤探険隊》シリーズの中では初となるインストゥルメンタルもので、50年代からニューヨークのR&B/ソウル・シーンで活躍したサックス奏者、キング・カーティスの71年作品。
グループ名の通りジョージア州アトランタ出身の4人組ジョージア・サテライツはイギリスのインディ・レーベルからデビューし注目を集め、それがアメリカにフィード・バックされ一躍人気グループになった。底抜けに明るいロックン・ロール魂が魅力。
陸上自衛隊の音楽隊は戦前の陸軍軍楽隊にルーツがあり、明治以来フランス式を取り入れてきたためフランス音楽に馴染みが深いそうだ。目指すは“日本のパリ・ギャルド”というだけあって、このCDも明るく軽やかな音色でフランス近代の作品を演奏している。
一つ一つの音符を明晰な感覚で音として表現する。この演奏に翳りはまったくない。演奏家のバッハ研究の成果、自信がそうさせるのだろう。きわめてレベルの高い演奏だと思う。ただ、ときとして聴き手は翳りや自分を惹きつける魅力を探すものではある。
2つのヴァイオリンとヴィオラとコントラバスによる四重奏でのウィーン音楽。シュトラウス・ファミリーやランナーの作品が四重奏用に編曲されている。ウィーン情緒をたのしむには、演奏も録音も少し生々しい感じがするが、ウィーンの今はこうなんだろう。