1998年9月23日発売
湯山昭の合唱曲が集められている。彼の作品は抒情的で美しいものが多い。前半に湯山の出身地である湘南の市民コールが、作曲者自身の指揮に導かれ、温かい合唱をきかせてくれる(8曲のア・カペラつき)。後半の東京混声合唱団はより洗練された演奏。
天台声明をベースに作曲した黛敏郎の(1)、折口信夫の「死者の書」から作曲された野田暉行による(4)など現代合唱の話題作を収めている。録音は約20年前だが、死と生命の深い部分を見つめる眼差しは現代に生きる私たちへのメッセージにも聴こえる。
合唱曲のいわばスタンダード・ナンバーを集めたアルバム。滝廉太郎から池辺晋一郎まで日本中のママさんコーラス御用達の名品がズラリと並ぶ。ただし「羊」や「川」、「犀川」などのマニアックな曲もさりげなくおさめられているので要注意。
日本合唱界の第一人者である関屋普、栗山文昭、辻正行がそれぞれ、数ある混声合唱愛唱曲のなかから、これから歌いつがれていくであろう親しみやすい名曲を選んだもの。いずれも優れたアンサンブルと美しいハーモニーで、のびやかに歌い出されている。
あまりにも有名な「ジムノペディ1番」をベースに、ドラムンベースに代表されるエレクトリック・サウンドの可能性を試行したサウンド・エッセイ。環境音楽としても聴かれるサティ楽曲の持つ側面を掘り下げ、なかなかおもしろい結果を導き出している。
札幌出身の20代後半デュオ、SUPER SOUL SONICSのデビュー・アルバム。ミスチルとかいろんな先達の影が見え隠れする今時のボーイズ・ロックだ。ボーイズと呼ぶには二人ともオトナの歳だが、何か印象が幼いのだ。頑張れ男の子! って感じ。
いきなり、にぎやかなホーンと可愛らしいキーボードが飛び出してきてマジ腰くだけ。GSばりのキラキラしたフェイクっぽいサウンドに、ヴォーカルはいつも通りねっとりダークなのが怖いなぁ。新境地? いや、これは試行錯誤でしょう。次はどこへ?
あまりにもオアシスでシャーラタンズなので、みんな様子見してるみたいだけど、バンドの実力はかなりのレベル。メロディのセンス、甘いのに男らしいヴォーカルなど、聴きどころはある。ギター・バンド冬の時代なだけに、長い目で見よう。
スウェディッシュ・ポップの元祖(?)ボー・ウインバーグ率いるスプートニクスのコンピレーション。今さら紹介するまでもない北欧産エレキ・インストの王者だが、あのギターの音色はまさに画期的な発明だった。結成40周年を迎えた現役。