音楽むすび | 1998年9月発売

今年は意欲的なリリースを続ける森高。早くもニュー・アルバムの登場だ。スガシカオ作・編曲の(3)、久保田利伸作曲の(7)、COIL作・編曲の(9)など、話題曲もたくさん。いつにも増して作詞家としての彼女が冴えわたっている。精神的な充実が伝わる作品。

「樫のごとく強く、大地のごとく健やかに」は1997年の作品。弦楽合奏を中心としたナイマンらしいミニマル風の聴きやすい音楽。「聖母のヴェール」は、タヴァナーの代表作の一つ。神秘的で静謐な音楽に人気がある。演奏ではチェロのソロが物足りない。

タイガー大越4年ぶりの新作。ドラムレスで、チェロやパーカッションを加えたという、アコースティックでユニークな編成で、彼のトランペットがメロディを朗々と歌い上げていく。その力強いトランペット・サウンドと、間を有効に活かしたアンサンブルが感動的だ。

タイトルに偽りあり? と思いきや、玉川映二、星野貞志はサトウハチローの筆名との注記。知らんかった〜。言葉のリズムが♪と一体となってこそ歌……そのための詞だと実感させられる曲の数々聴きつつ、あらためて幅広いジャンルを手掛けていたことにビックリ。