1999年11月10日発売
ファイネスト〜ベスト・オブ・ファイン・ヤファイネスト〜ベスト・オブ・ファイン・ヤ
解散が決まってしまったUKソウル・トリオのベスト・アルバム。録音はチープだけど、ブラック・ミュージックに裏打ちされた、ねちこくも洗練されたダンス・ポップは今聴いても新鮮。名曲のオン・パレード。こんな時代だからこそ続けてほしかった。★
No.4No.4
3年半ぶりの第4作。スコット・ウェイランド(vo)のドラッグ所持による実刑判決ゆえ当座の活動がままならない実情は残念だが、作品自体の示す“拡散と収束”ぶりは素晴らしい。混沌から爆発、疾走するポップ感から叙情美まで、すべて彼ららしい。★
ジョイ・ホリデー・コレクションジョイ・ホリデー・コレクション
さすがは900万枚を売った国民的歌手。大物にしか出すことを許されない、クリスマス・アルバムが登場した。もともとヴォーカルは“せせらぎ系”だったから、清らかに歌い上げても違和感はない。スターの役割を心得ているあたり、これはこれで立派。
Q2KQ2K
テクニカルなプログレ志向で人気者となった彼ら。前作からモダン・ヘヴィへと路線変更、新作もそれを部分的に背負った一作だ。ギター・オリエンテッドなシンプルな音に骨太のヴォーカルが絡む。若干メロディアスになったが、往年の緻密性は希薄だ。
青空青空
たとえば街の喧噪の片隅。小さなライヴ・ハウスの薄明かりの中、アコギ1本だけ持った彼が登場してきて、徐(おもむろ)にこんな曲を歌ってくれたら……泣けちゃうかもしれない。とにかくじっくり聴きたいタイプのシンガー・ソングライターである。
東京東京
『恐れを知らない探検家たち』でデビューを飾った村松崇継のフル・インスト・アルバム。国立音大作曲科に在学しつつ演奏活動を並行して展開し、将来は映画音楽を手掛けてみたいと語るその新鮮な感性がメトロポリタン=東京の素顔にするどく迫る一枚だ。