1999年2月24日発売
ドント・ユー・ワナ・パーティ?ドント・ユー・ワナ・パーティ?
ジャーマン・ソウル・シンガーのデビュー・アルバム。シンセの音色、リフの組み立てなど70年代ソウルをよく研究した打ち込みは、アナログのトレーシング・ノイズまで聴かせる芸の細かさだ。(4)はテイスト・オブ・ハニーの「今夜はブギ・ウギ・ウギ」が元ネタ。
バルチムーチョ!バルチムーチョ!
ボルチモア出身のパワー・ポップ・バンドのセカンド・アルバム。ツボを押さえたよく鳴るギターと、ギミックを感じさせない素直なヴォーカルが印象的。理屈抜きにかっこいいロック・サウンドを満喫できる。こういうバンドが出てくることがアメリカの凄いところだ。★
花花
ロック姐ちゃん、桃乃未琴のマキシ・シングル。強い女をシンボライズしたのが「花」というわけなのだが、そのマジメさが吉と出るか凶と出るか。R&B系じゃない“ロック”のウネリを芸風にしている貴重な女性シンガーだけに頑張ってほしいが。
KEY OF LIFE IKEY OF LIFE I
5人のヴォーカリストをフィーチャーしたユニットの作品。ヴォーカリストの声の気持ち良さ、バック・トラックのひとつひとつの音の気持ち良さ、そしてそれらすべてがミックスされた響きの気持ち良さが追究された、トロトロにとろけそうな40分の愉しみ。
JEDJED
『グーという名の少年』で成功した彼らも実はパンク出身、89年の本セカンドも直線的な潔いパンクの応酬だが、ポップなメロディにアコギの使用と今に至る原点が見え、またメタル・ポップ的妙もあり、実現しなかった可能性が見えるところも興味深い。
ホールド・ミー・アップホールド・ミー・アップ
かのニューヨーク・ドールズを多分に意識したようなバンド名の彼らが放つ3rd。N.Y.ドールズ、そしてラモーンズあたりから譲り受けたルーズながらもポップな感覚は、流行から一歩かけ放れたところで特異なムードを醸し出す。カッコ良くチープに迫る本作は痛快だ。