1999年9月22日発売
テレ朝の『特捜TV!!ガブリンチョ』で活躍する巨乳アイドル・ユニット(あの桜庭あつこも在籍)のデビュー・マキシ・シングル。メチャ素人っぽい歌声だけど、それが逆にマニア心をくすぐるかも。エクストラ・トラックでお宝ショットも満載。
フージーズのワイクリフが手がけた「ノー、ノー、ノー」が大ヒットを記録した、アメリカの女のコ4人組のセカンド・アルバム。中近東っぽいフレーズが随所に顔を出すと思ったら、モーゼの十戒がコンセプトになっているそうで。ティンバランド風のリズム使いも面白い。
樫本のデビュー盤。確かにうまい。音も立つし、切れも鋭い。だが、その先の言葉が出てこない。彼の顔は演奏からはあまりうかがえず、とびきりの模範演奏といった範疇を出ていない。審査員ではなく、聴衆を魅了する演奏を心がけてほしい。かなりきつめの音質。
グールドの演奏を用いた3つの映画(『スローターハウス5』『戦争』『グレン・グールドをめぐる32章』)で使った曲を集めたコンピレーション・アルバム。晩年のグールドがサントラ制作に関わった『戦争』という映画を見てみたくなった。
ひとつの規範、スタイルが確立されたものに、別の規範を提示することほどむずかしい作業はないが、ビルスマはそれをバロック・チェロを使ってなしとげた。バロック時代の組曲の意味を改めてわれわれに意識させる、一つの歴史的名盤だ。
「組曲ホ長調」「組曲ハ短調」はレオンハルト自身がチェンバロ用に編曲したもので、もともとは前者は無伴奏チェロ組曲、後者はリュート組曲(その前身はやはり無伴奏チェロ組曲)。豊かな対位法でとても面白い。他も名曲揃いの名演奏。
わざとらしい飾り気の少ない、温厚かつ円やかな味が特徴的なフランス組曲であり、各組曲の流れも良い演奏。パスカル・タスカン製作の楽器をモデルにしたチェンバロが使用されているが、レオンハルトはその音色の美しさを演奏によく反映させている。
レオンハルトによる名盤のCD化だが、曲の生まれた時代の様式にたちかえって演奏するという彼の主張…でも、この演奏の魅力は、彼のエネルギッシュなまでの奔放さではないか。いま聴き直して驚くのは録音の生々しさ。アナログ録音の究極といえよう。
75年に録音された、ブリュッヘンとレオンハルト等によるバッハのフラウト・トラヴェルソのための作品集の復刻盤。オリジナル楽器による演奏としては、すでに定番の部類に入る録音だが、今聴いても十分に刺激的なその「響き」に圧倒される。
14曲のソナタを収めているが、うち10曲が同じ調性をもつ5組のペアーとして解釈され演奏されているので、トラック数は9になっている。ペアーとして続けて演奏する場合の一貫性ないしは性格の描き分けに、とくにレオンハルトの優れた技量が見出される。
ルイ15世治下の爛熟した宮廷で生まれた、舞曲の形式を借りたキャラクター・ピースを、フランス的な軽みを生かしつつ荘重に弾いている。左右の手のずらしぐあいや微妙に伸縮する拍に、当時45歳の大御所ならではの風格がただよう。鍋島元子の解説も読ませる。