2002年1月23日発売
6年ぶりの新作だが、揺るぎないエレポップ・サウンドは、80年代リバイバルとは無関係なところから生まれてきたと思う。昨今のダンス寄りな音作りがなされているものの、今作と20年前とは地続き。断じて“残り火”を燃やしただけの企画盤ではない。
『NHKスペシャル』『日曜美術館』などの番組の音響効果、音楽を担当しているアーティスト。98年から2001年にかけて、これらの番組で使用された楽曲を収録。深い安らぎをもたらしてくれる。
永遠の若大将もデビュー40周年。ジャケ写をまともに見ると眼力で悩殺です。スゴイ!さて、本作は“ザ・ベンチャーズ”とあるが、なにも共演しているわけではなく、ベンチャーズにインスパイアされてできた曲を中心に寺内タケシらとギターでうねりまくる。
デビュー20周年を記念した、オリジナル・アルバムのデジタル・リマスター・シリーズの一枚(66年)。個人的にノスタルジックな感慨はまったくないのだが、洋楽を完全に我がものにしているところにはちょっとビックリ。そして、演歌臭が限りなくゼロな点にも。
『ハワイの若大将』のサウンドトラック・アルバム的作品で、加山はハワイアンをベースに加山ミュージックを展開してみせる。ベンチャーズやGSや歌謡曲の要素を彼なりの感覚でミックスさせて作り上げたハワイアンは、親しみやすくて今も魅力的だ。
「旅人よ」が懐メロ的に最も知られた作品だろうが、英語詞まで自分でまかなったカントリー調の「I USED TO BE」など、輸入文化に特権的に触れることができた世代ならではの試みがそこここに。ボサ・ノヴァの名盤顔負けの往年のビジュアルもおもしろい。
映画『南大平洋の若大将』のサウンドトラックは、60年代の日本にいかにハワイアンやボサ・ノヴァの宝が眠っているかを伝えている。艶と瑞々しさとが同居している声がまたエキゾティカな雰囲気にハマっていってクールな粋すら感じられる。