2002年4月発売
ブルース・ベースのシンプルな生演奏にラップ……そのデビューはなんだか新鮮だった。以来、時代の空気も呼吸しながら、常にどこか“いなせ”な魅力で魅せてきたフィラデルフィア出身三人組。そんな彼らの変遷も見て取れる、94〜2001年の5作品から編まれた初ベスト。
ベイ・エリア・ファンクの雄、タワー・オブ・パワーのベスト盤で、70年代後半のコロムビア時代と90年代以降のEPIC時代からのセレクション。彼らの円熟期の名演がたっぷり楽しめる。
沖至はパリ在住のフリー・ジャズのトランペット奏者。『パリ往来』に続く、おーらいレコードの作品だ。時間をかけて、ミュージシャンだけではなく舞踏家、小鳥などとも共演している。沖至の今を伝える集大成的な内容といえる。ユニークな独自の世界。
地上に舞い降りた天使にしてマッド・ミュージシャン、七尾旅人のセカンド・アルバム。とにかく全35曲2枚組という壮大なスケールに圧倒される。流れ出す虹色の音、音、音。美しいサウンドと断片的な言葉が織り成すコズミック・ヘヴンへの旅に、いざ。
モーニング娘。を卒業した市井と、たいせー(元シャ乱Q)、吉澤直樹によるコラボレーション・シングル。表題曲は、軽やかな16ビートとカラフルなメロディが心地よいグルーヴを生み出すポップ・チューン。変なクセがなく、ストレートに聴き手に届く市井の声がいい。
4月に『HEY! HEY! HEY!』に出演し、なんだこいつら? という強烈な印象を残したロマンポルシェの6作目。80年代ニューウェイヴの安っぽさ&いかがわしさいっぱいのサウンドは今回も健在で、よく言えばナゴムの魂を継承している……かな?(笑)。
東京・芝浦にあるトランスの殿堂的クラブ“CUBE 326”でレジテントDJを務める“ヒゲマサ”が選曲したダンスもののコンピレーション。ハイパーだけれどもチャラチャラしていない、アグレッシヴなトラックが多く、硬派でカッコいい一枚に仕上がっている。
くるりと並ぶ“新・電子ロック”の推進者である4人が益子樹をプロデューサーに迎えた4枚目のアルバム。めくるめく壮大な景色に翻弄される快感。ギター・バンドとしての面影がほとんどなくなった今でもその本質はデビュー時と違えていないことを示す傑作。