2002年5月22日発売
ディスコ・ミュージックマニアとしても有名なパパイヤ氏だが、本作はソウルフルでメロウな声が堪能できる。(1)はタイアップもあってか、歌詞の展開が強引だけど、全般にオトナの恋の駆け引きが面白く聴ける。氏の声と演奏音のバランスからもバンドとしての発売に肯ける。
メンバー全員サッカー好き。試合の合間に流れる“ロック”が、いかに会場を盛り上げ、熱くするかを知っている彼らが贈るリアル・サポーター・ソング。安っぽい情熱ではない証拠に、音に漲るギラギラとした感情が会場のみならず体を熱し続けてくれる。
85年開始のショパン・シリーズについにソナタ全集が登場。音楽の瞬間にのめり込み過ぎてしまうのでなく、作品を見渡す視点をキープした演奏。直情的な表面的エモーショナルさはないが、繊細さは失わない。細かいパッセージのクリアさも寧ろ作品理解の深さを感じさせる。
90年代から人気復活したショウが、実力の一端を垣間見せた“純ジャズ・サイド”に傾斜して作った96年録音のスタンダード・ソング集。一味違う「ウィスパー・ノット」や「ニアネス・オブ・ユー」はこれらの曲の印象を一新する出来上がりだ。
クラブ系のシーンで脚光を浴びているベテラン・シンガー、マリーナ・ショウのコンコード第2弾。彼女はジャズとソウルの中間スタイルで、70年代以降に活躍している。97年録音のこの作品も彼女のスタイルは不変。円熟味を増した歌唱にジャンルの壁はない。
アナーキーのギタリスト・藤沼伸一の呼びかけに集まった、豪華ゲスト大集合アルバム。泉谷しげるや忌野清志郎といった旧知の仲はもちろん、RIZEのJESSEとDJ KRUSHを迎えた(1)なども面白い。歌詞に“戦争反対”という共通のメッセージがあるのが深い。
平野孝幸のピアノでJ-POPのヒット作品を聴かせる《ピアノ・インテリア》シリーズに松任谷由実作品集登場。「あの日に帰りたい」「守ってあげたい」「やさしさに包まれたなら」などを収録。
キュートな声質が魅力の美人歌手ステイシー・ケント。これは彼女が英国の一流ミュージシャンの全面的なバックアップで完成させたリチャード・ロジャース作品集。情感豊かな歌唱とけだるい雰囲気が絶妙にブレンドされ、心地よい時間を演出してくれる。
ニューヨーク生まれながら英国で基盤を築き、2001年にブリティッシュ・ジャズ・アワードも獲得。親しみやすいナチュラルな歌で注目を集めるケントが、97年に発表したデビュー作の再発。スウィング・エラの佳き時間が、もう一度進み始めたような心地良さ。
アルバム『ドリームズヴィル』が日本でもブレイクした英国の人気女性シンガーの2作目の再発。収録曲はスタンダードの名曲。当時から、飾らない、ピュアでチャーミングな歌声は今と同じ。端正でアコースティックなジャズ・サウンドが彼女のヴォーカルを引き立てる。
舌足らずな声が魅力の“バーチャル・ビッグバンド・シンガー”ステイシーが、ハリウッド映画最高のエンタテイナーの一人、フレッド・アステアの愛唱曲を集めて録音した作品。フォー・リズムのバックもスウィンギーなサウンド創りで粋な演奏だ。
英国のテナー・サックス奏者ジム・トムリンソンのデビュー作。自作曲と渋めのスタンダード・ナンバーを選曲、スタン・ゲッツに影響を受けたメロディアスな歌心あふれる演奏をみせている。すでに十分な実力あり。3曲で奥さんのステイシー・ケントが歌う。