2002年7月24日発売
初のライヴ盤は全26曲2枚組の大作で、A(8)は初収録、B(11)(12)は新曲。A(2)を聴きながら自分の“小さな青春”を思い出しているうちに、早川が唄う世界がいつの間にか“現在”の自分にも浸透しつつあることに気づき心地よい茫然自失感に浸る。独りしみじみ聴くことを勧める。
ソロ、トリオ、カルテットとさまざまな編成でドリューの持ち味が楽しめる。スタンダードを中心にした東京ライヴを収録したこの作品は、彼のハード・バピッシュなピアノ・プレイが痛快な響きを醸し出す。本格派の面目躍如たる見事な演奏集と言っていい。
91年日本で録音されたマンス〜ウェスの双頭コンボによる“意外な快作”。ライヴにもかかわらずウエスの気合いの入ったソロが全員を引っ張った、まさに“グルーヴィ”な作品。マンスにとっても90年代を代表するエポック・メイキングなアルバム。
没後25周年を迎える世界的ロック・スター、プレスリー。“ジャパニーズ・エルヴィス”として人気のアーロン成清のデビュー・アルバム。収録曲はもちろんエルヴィスのヒット曲ばかり。
沖縄一有名な“おじぃ”の、唄と三線だけの (といえる) あるがままの生録り伝統的沖縄民謡。(9)はラップ聴いてる気分になり、(4)はヴァージョン違いが聴けて興味深く。たとえこの手の音楽に馴染みはなくとも、70歳の歌声は生き生きと力強く、生活・生き方が響いてくるはず。
5月にスヴェトラーノフが亡くなった。この全集は96年に録音されたもので、カロリー満点とでも言うべき野太い響きと重厚さは、我々のイメージする神秘的・幻想的なスクリャービンの世界と様相を異にする。ま、どちらもスクリャービンには違いないが。
ベートーヴェンの六重奏曲やモーツァルトの五重奏曲と20世紀の小品を組み合わせた、バボラーク初のソロ・アルバム。2003年にはベルリン・フィルの首席になるとのことだが、いささかも作為の跡を残さない自然な演奏ぶりは、聴く者の心を和ませる。
オランダのシンフォニック・ロックの貴公子ヴァレンシアの新作。今回も目一杯ドラマチックでキャッチーな曲がバランス良く並んでいる。お約束のクイーンばりの組曲も中盤にセットされ、手堅い仕上がり。夢見心地のうちにCDが終わる、そんな感じだ。
本邦デビューを果す(今作が3作目)伊メタル・バンド。流麗なキーボードをフィーチャーしたいわゆるいわゆるシンフォニック志向で、起伏に富んだ曲構成はなかなかのものだ。時折顔を出すクワイアもヨーロピアン・テイスト満点。様式美好きはトライの価値あり。
ベルギーのハード・コア・バンドの5作目。スラッシュをよりパワフルしたようなスリリングな曲展開、ナレーションを間に挟むなど、比較的手の込んだ部分など、起伏に富んだ、ツブの揃った曲が並ぶ。クリアに聴かせるギターのフレーズも好印象。
96年に結成された4人組バンドのセカンド・アルバム。ジャズからファンクからハードコアまで、さまざまな音楽性をぶちこんだダーク&グルーヴィなサウンドの中に、美しさと妖しさを併せもったメロディが際立つ、ガッツリと芯のある音づくりが印象的だ。