2003年3月19日発売
1年12ヵ月、その月の季節感に合わせて選曲したカレンダー・スタイルのベスト盤。新曲の(4)をはじめ、オリジナル・アルバムには未収録の曲を9トラック収録しているので、ベスト盤というより企画色の強い新作という趣き。8月分に相当する(5)のカヴァーがこれだけ合う人も珍しい。
「涙そうそう」でブレイク後初のマキシ・シングル。ほのかに沖縄を感じさせる歌謡曲風のメロディが彼女の歌の魅力にフィットしている。本領を発揮する、三線の弾き語りによる八重山民謡「鷲ぬ鳥節」に、ふくよかな歌声を培った芳醇な音楽的土壌が、強く滲む。
2002年秋に解散したWINO、7年にわたる活動の軌跡。けだるく刻まれるビートと大らかに展開をみせるメロディ、あらゆる欲情をそそり起こさせる煽情的なバンド・サウンドは、90年代末期のジャパニーズ・ロックの代表として残るはず。ナンバガの解散よりも、私にはずっと衝撃的だった。★
レゲエ/R&B界に新風を吹きこんだMINMIのデビュー・アルバム。卓越したポップ感にキリキリに鋭利なメロディ。日本人女性ヴォーカリストとしてこれほどまで“クール”と言いきれるアーティストはいないかもしれない。妥協なし、迷いなしの潔いサウンドが良い。
NHK『みんなのうた』になったデビュー作。作詞は本人だが、作曲は爽やかメロが秀逸のяK。ジャケも歌い方もほのぼのしているが、歌詞は“まちがうことも答えさ”と、かなり青春パンク路線。雰囲気重視で聴きたい人には(3)のアンビエント調もオススメ。
Dragon Ash、麻波25、SOURCEという超強力バンドが集結した新レーベル、MOB SQUADの第1弾作品。3バンドの新曲を収録。今後の動向に目が離せないレーベルだ。⇒Dragon Ash ディスコグラフィはこちら
1998年に前作をリリースしてから活動を休止していた彼らの待望の新作。5作目となる今作は、同じスウェディッシュ・ポップの先輩バンド、エッグストーンのペール・スンディングがプロデュースした。穏やかで心にしみるサウンドは、彼らのいまの心境を反映しているのか。
何曲かはセールス・ポイントとして旬のゲストやプロデューサーと組むが、ほかはやりたいことをやるというブライアンの多くの作品に共通の作り。今回は後者の比重が大きく、ファルセットを多用したりア・カペラを入れたりジャズをやったりと羽を伸ばしている。
オリジナル・カラオケ・ディスクが付いたデュエット・ラブ・ソング集。80年代から現在をめまぐるしく行き交う選曲が面白い。「い・け・な・いルージュマジック」も確かにデュエット・ソングですが……。意外な組み合わせと忘れかけていたデュエット企画に膝打ち必至。拾い物かも?