2005年7月21日発売
長きにわたって第一線で活躍し、数々の賞も受賞している長唄三味線奏者、今藤政太郎の初のCDアルバム・シリーズ第1弾。長唄界・邦楽界の若手が揃って出演しているのも魅力。
宝塚歌劇団から幼少より親しんでいた筑前琵琶奏者へと転身、海外でも活躍する上原まり。薩摩琵琶の須田誠舟を迎えて連琵琶で華麗に演じる、清盛の『平家物語』シリーズ。
アイヌ関連の数々の著述で知られる二風谷アイヌ民族資料館館長、萱野茂氏が昭和32年から録音し続けたウウェペケレ(アイヌの昔話)全11話。生きたアイヌ語に触れられる、貴重な資料と言える。
73年に六本木のミスティで収録したアルバムの初CD化。スタンダードも歌うが、キャロル・キングの(6)(8)をはじめ多くが当時の新しい曲という点にバートンの姿勢があらわれている。クールななかに情感のこもる、ベタつかないヴォーカルがいい。音源に起因するノイズは多め。
今からは考えられないほど豪華なカルテットをバックにメリルがしっとりとした歌唱を聴かせる。まさに穏やかな表現のなかにジャズ・ヴォーカルの魅力が息づいている。“ニューヨークのため息”と呼ばれる彼女が真骨頂を発揮した一枚と評価したい。
アラン・メリルのお母さんとして、ジャズ・シンガーとして人気の高いヘレン・メリルの1977年録音盤。佐藤允彦のセンスあふれるアレンジも効いた小気味よい1枚。ポップスやスタンダード楽曲が楽しめる。
99年のスタート以来、常に高音質を追求し、SA-CDを強力にリードしてきたエクストン・レーベルのサンプラー。当然、SA-CDマルチ、SA-CD2ch、CDのハイブリッド仕様になっている。収録曲も多彩。いま最高の音質を、ぜひ多くのファンに体験してほしい。
ギターとヴァイオリンによるスペイン・アルバム。「カルメン幻想曲」では、小林美恵がカルメンにふさわしい奔放な演奏を披露。尾尻雅弘自身の編曲によるギター・ソロ版の「三角帽子」では、オーケストラを思わせる多彩な音色、豊穣な響きが聴ける。
アルバムを出すたびにメンバーが違うというバンドはあるが、彼らもそう。ドラムが毎回違い、今回は回り回って初代のローン・ボイルが復帰(笑)、相変わらずのメロディアスで重厚な音を聴かせてくれる。5分を超える曲は(4)のみで、無駄のない演奏を聴かせる。
数々の美メロ系バンドを輩出してきたEscape Musicから、メロディアス・ハードの未来を担うフィンランドの新鋭がデビュー。美旋律の求道者による、ギター・オリエンテッドなサウンドとドラマ性のある楽曲は、メロディアス・ハード支持者たちの心の琴線に触れること必至。
女性ヴォーカリストを擁するスペインのメタル・バンド、エボニー・アークのデビュー作。シンフォニックな味付けの曲に、オペラ・スタイルのヴォーカルが艶やかに響く。何層にも折り重ねるようにして作り上げられたドラマが描き出されていく。
フィンランドのヘヴィ・メタル・バンドの最終章。今までの集大成的に、デス・メタルありアグレッシヴかつドラマティックな曲ありだが、キャッチーかつストレートな曲が興味深い。何となくカーカスのラスト・アルバムも思い出す。味のある歌声も聴きどころ。