2006年6月21日発売
クラリネットの名手が泰然自若たる風情で吹いている(サックスも演奏)。彼の凄いのはどちらの楽器でも表現スタイルが一貫していること。例えば優雅で温かみのあるCDタイトル曲を(1)(11)で吹き分けているが、息づかいも伝わる、精妙な楽器の表情はどちらも見事。★
『オペラ座』『シカゴ』『美女と野獣』など、ミュージカルに疎い人間でもなんとなく耳にしたことのあるようなナンバーばかりで、マルティーノのラテン風味のプレイとも相性がいい。考えてみれば、昔はミュージカルからジャズのスタンダードが生まれてたんだっけ。
制作・出演
PaulG.Ulrich / アウグスト・ヴィルヘルム・シェアー / ウンシュ / オリヴァー・ストラウチ / ゲルト・デュディック / ストラウチ・セクステットfeat.ケニー・ウィーラードイツで活躍するピアニストとドラマーによる双頭バンドにケニー・ウィーラーがゲスト参加。大半を占めるオリジナル曲には陰影に富んだいい曲が多く、彼らの透徹した美意識から生まれるアンサンブルが鮮やかで個性的。ソロでは、ジャズ魂が静かに燃えさかる。
ベテランのドイツ人ピアニスト率いるトリオが2004年秋に母国で行なったライヴを収録。ジャーマン・ジャズが世界をリードしていた60年代の息吹を今に伝える、ファンキーで力強いストレートなジャズ。重量感のあるグルーヴとロマンの香りの交差が聴きどころ。
ロシア出身のレジーナ・リトビノバ率いるドイツの精鋭エクストリーム・トリオの快作。ゲストのトランペット奏者アレックス・シピアジンを中心にフィーチャーした。アグレッシヴで自由奔放なストレートアヘッド・ジャズを展開。引き付ける十分な力量あり。
デンマーク出身のパワー・メタル・バンドの本邦デビュー作に当たる3作目。ザックリとしたギターのリフに加え、ハイ・トーン・ヴォーカルという基本を踏まえた正統派のメタルの醍醐味をしっかりと押さえ、かつマニアの要望を満たすであろうソツのない一作だ。
この想いを届けたいから、歌う。揺れるこの感情をわかってほしいから伝える。「なぜ歌う?」と問われたその答えが、この作品にはあふれている。演奏しているのは、シンプルな歌ものロックだ。でも着飾ってないからこそ、剥き出しの想いが熱く突き刺さる。