2007年9月5日発売
通算31枚目(ベストなども含む)のアルバム。心地よい曲、バラードはもちろん、ユーモアのある曲、大人数のコーラス入りゴスペルなど、すべての魅力を凝縮したような内容だ。昔と今を感じさせる曲が入り混じって相乗効果を生んでいる。
カラヤンにとって4度目となったベートーヴェン交響曲全集からの1枚。円熟期、あるいは爛熟期のベルリン・フィルとの1枚とも言うべき録音で、カラヤンによる美の極致が味わえる。
冥王星が太陽系の惑星からはずされ、ホルストの時代と同じ8個となって、あらためてこの作品が注目されるようになった。カラヤンの2度目の録音で、雄大でダイナミック、他の追随を許さない壮麗さが味わえる。
「四季」はムター2度目の録音で、ドイツの現代画家グラウプナーの絵に触発されて行なったというコンサートからのもの。若手のアンサンブルを率いて、弾き振りでの個性的で自在な演奏を聴かせている。
制作・出演
アグネス・バルツァ / ウィーン楽友協会合唱団 / カラヤン / ジャネット・ペリー / ジョゼ・ヴァン・ダム / ヘルベルト・フォン・カラヤン / ベルリン・フィル / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / ベートーヴェン / ヴィンソン・コールカラヤンの4度目で最後となったベートーヴェン交響曲全集からの1枚。細部に至るまで徹底的に磨き上げられており、その独特の流麗さと緊張感は孤高の域に達している。晩年のカラヤンのひとつの到達点が味わえる作品だ。
庄司紗矢香の通産4作目となる、2枚目の協奏曲アルバム。チョン・ミュンフンの万全のサポートのもと、陰影に富んだニュアンスやスケール感など、その才能が隅々にまで輝きわたった演奏だ。
ユニバーサル・ミュージックのドイツ・グラモフォン、デッカ、フィリップスが擁する7人の演奏家によるショパンの作品集。有名曲ばかりを集めたもので、名人たちが繰り広げる各人各様のショパンが楽しめる。
ドイツ・グラモフォンでの3枚目のアルバムで、2枚目となるラフマニノフの協奏曲。表面的なテクニックを聴かすのでなく、ラフマニノフの持つ抒情性とロマンティシズムを丁寧に紡いでいる。
カラヤン晩年の録音で、この2曲の最後の録音となった。ドヴォルザークの民族主義的なロマンティシズムは希薄だが、シンフォニックな美しさは抜群だ。ウィーン・フィルの美質を十二分に引き出している。
室内楽的な緻密さと、小編成とはいえたっぷりとした響きを創りあげているところがカラヤン流。流れるようなメロディ・ラインと正確なリズム。ベルリン・フィルの技術の粋が結晶したような美しいモーツァルトが堪能できる。
簡潔にして豊潤、ベテランの熟練の味わいと精神の若々しい息吹とが渾然一体となった優れた演奏が楽しめる。5年に及んだ全集の中から有名曲2曲をカップリングして、初心者も楽しめる一枚に仕上がっている。
80歳を過ぎたゼルキンが、50歳前後だったアバドと組んで17曲ほど録音したシリーズの中から、短調の2曲を組み合わせたアルバム。重厚さと軽さ、深さと広さ。晩年のゼルキンが到達した至高の芸術が味わえる。
オーケストラを替えながら、すべてライヴ録音で成し遂げたマーラー交響曲全集からの1枚。ユダヤ人マーラーの屈折した内実を抉り出した、バーンスタインによる貴重な録音だ。
ポリーニ2度目の全集からの1枚。指揮者の年齢が若返り、ポリーニも円熟味を深め、両者による一分の隙もないような演奏が出来上がっている。ライヴとは思えない完成度の高さで、全体の流れも細部の彫琢も文句なしだ。
「悲愴」は、カラヤンの7度目で最後となった録音。ウィーン・フィルとは2度目の録音となり、この曲にまとわり付く文学臭と民族臭を一掃している。ウィーン・フィルを上手に統率し、シンフォニックな美しさを極めた一枚だ。
映像でも残されているクライバーのブラームスの第4番だが、本作はその映像より十数年前の録音。ブラームスの内声部の充実した響きをウィーン・フィルから導き出し、細部まで磨き上げた逸品だ。
ラヴェルによるオーケストラ編曲版と、オリジナルのピアノ版とを聴き比べられるアルバム。アバドがBPOを駆使して目くるめく世界を描き出し、ウゴルスキのピアノもまたダイナミックで雄弁な演奏を繰り広げている。