2008年11月発売
前作『真珠区』から3年、元The東南西北の久保田洋司の12枚目のアルバム。いい意味で80年代のJ-POPサウンドを全編聴くことができる。“幻想”“美”が今作のテーマで、それはサウンドよりは、むしろ書き下ろした詞の世界から連想される。そこに久保田の真骨頂がある。
2005年に急性骨髄性白血病で他界した本田美奈子を追悼するアルバム。生前に彼女が歌った「つばさ」を作曲者の太田美知彦がセルフ・カヴァー。彼女のヴォーカル・トラックを使用したコラボレートも収録している。
ヴォーカル・ナンバーなし、ゲスト(基本)なし、で挑んだ久々のオリジナル作。リーダーの星野源がギターの量を減らし、マリンバ中心のアンサンブルになったことで、トロンボーンやリズムの躍動感がよりリアルになった。坂本龍一のカヴァー「千のナイフと妖怪道中記」も。
あのリリー・アレンが絶賛したことでも知られるUKの4人組のファースト・アルバム。中心メンバーは、ギターも担当する女性シンガー、ミーガン・トーマス。キュートでちょっと舌ったらずなヴォーカルと、ユニークなメロディとリズムが絶妙に調和する。
80年代から活動を続けてきたパンク・バンド、THE RYDERSのデビュー20周年記念アルバム。2006年の活動休止からの復活作で、ハードながらもポップなナンバーが満載されている。
スペインの名テノール、カレーラスのアルバム。イタリア・オペラの肥沃な土壌のごときナポレターナの数々を、陰影深いニュアンスで時に甘美に、時に激烈に歌い上げる。しかし大仰にならぬのが、この人のいいところ。指揮もとてもエモーショナル。
カレーラスのデビュー50周年を記念した2枚組ベスト・アルバム。イタリア・オペラを中心としたオペラ・アリアをDISC1に、ミュージカルや歌曲、スペイン民謡などをDISC2に収録している。
独自の世界をアピールするシュールな作品。フリー・ジャズ全盛時代にも変わらなかった日野の先進性を100%押し出した演奏には、「勝手に変わっていったのはお前らだろう」と聴き手に投げかける日野のメッセージが込められているような気がする。「ラヴァ・ダンス」にその真骨頂がある。★