2008年12月17日発売
弦の名曲をチェロで弾く。ごく当たり前の小品集だが、このアルバムには何か見過ごしてはならない人間のもつ優しさであるとか愛情の機微が根底に感じられる。クララ・シューマンの情愛に満ちた「ロマンス」はその最たるところ。今回が世界初録音で聴きもの。
80年代AOR/ポップの旗手、山本達彦の2枚組べスト・アルバム。2008年のデビュー30周年を記念した企画で、EMI在籍時の音源を中心に、ヒット曲の数々が年代順に並べられている。
2000年から2009年までのリミックス・ヴァージョンで企画。新曲「ブームボックス」が目玉だが、そのほかにもレア・ヴァージョンを含め、デジタル・サウンドとカイリーのフェロモン発散のウィスパー・ヴォイスが交差、官能的な音空間を描き出す。ノンストップで彼女の魅力が満喫できる一作。
2009年2月に初来日のR&B歌手(オハイオ出身30歳)の2年ぶり5作目。彼の魅力といえばセクシー&ロマンティック、だがベタベタなそれじゃなく、どこかシャイで爽やかささえある。そんな声、歌唱ゆえ、80年大ヒット/AOR曲のカヴァー「セーリング」は大成功だ。「アテンション」にはスヌープが客演。
リリー・アレンを手掛けたフューチャー・カットほか、クラブ系人脈が多く参画することになったのは、ジェイミー・リデルのような孫世代の“フォロワー”の登場と、あながち無関係ではないのかも。今なお現役感ばりばりのアルバム。深みこそないがはったりは十分です。
京都の“エクストリーム・メタル・プロジェクト”の4作目。シンフォニックな味付けやドラムはプログラミングの音だが違和感はなく、ヴォーカルをはじめとしてブラック・メタル的でもあるが曲はメロディアスで、緻密かつ激烈に迫る。セルフ・ライナー付き。
和モノ・スタンダードを今までになかった新たな感覚でカヴァー。ASA-CHANG、Buffalo Daughterなど、いわゆるミュージシャンズ・ミュージシャンなトップ・クリエイターとのコラボレーションにより、最先端に洗練されたナンバーへと生まれ変わっている。
活動開始10周年を記念するアルバム。前半はハウス主体のダンス・オリエンテッドな曲が並び、後半はジャズ的なアプローチの曲が続くという構成。洗練されたエレガントな音作りと親しみやすいポップ・センスはやはりさすがで、10年の集大成といえそうな作品だ。
アイドル養成番組『アイドリング!!!』が誕生した“フリフリ”と“ギザギザ”の二つのユニットによるシングル。フリフリが正統派のアイドル・ソングとすれば、ギザギザはロック色の強いハードな楽曲。一粒で二度美味しいといった感覚で楽しめる一枚。
孤独をテーマにした独特の世界観を持つ詞と透明感あふれる歌声が魅力の光岡昌美。4枚目となるシングルは、テレビ東京系アニメ『家庭教師ヒットマンREBORN!』のオープニング曲。乾いた空気に包まれた時代に温かさを与えてくれるようなナンバーだ。