2008年3月発売
カプリッチオカプリッチオ
N響のオーボエ奏者、池田昭子のデビュー盤。とにかくその音楽は、気持ちいいぐらいに起承転結がはっきりしている。そしてオーボエ特有の刺々しさやアクの強さのない、柔らかで美しい音も大きな魅力。知も情も技も備えたいい演奏家に成長しそうだ。
僕が今出来ること僕が今出来ること
2005年デビューのシンガー・ソングライター、これが第1弾アルバム。繊細で柔らかい歌声の持ち主。一見弱々しく聴こえるが、歌詞は前向きで、メッセージ的な要素も少なくなく、特に「22歳のひとり言」は14分以上にも及ぶ、家族を考えさせる大作。
むすびひめ 〜万葉に遊ぶ〜むすびひめ 〜万葉に遊ぶ〜
笙の田島和枝と笛の中村香奈子による雅楽ユニットのアルバム。和楽器を西洋的な解釈を加えながら聴かせるJ-トラッド・ポップとは異なり、雅楽の古典曲を雅な雰囲気のままに演奏する。茨城県小美玉での録音だが、万葉時代の風のそよぎが直接、肌に感じられるようだ。
安藤政輝 箏の世界3安藤政輝 箏の世界3
幼少期から宮城道雄に師事した生田流、宮城会の箏曲家であり、音楽学博士として東京芸大などで教鞭を執る研究家でもある。箏の古典曲を集めたこのシリーズ第3集では、生田流の名手たちを共演者に集め、明治新曲を含んだ華やかな作風の演奏を聴かせる。
春日とよ栄芝の小唄 寿づる春日とよ栄芝の小唄 寿づる
小唄、端唄から大和楽、地唄と幅広く活躍し、“町々に聞こえし”浅草仲見世生まれで美声の持ち主の栄芝の小唄集。色恋ものが大半で、三味の音にのせて歌われる江戸のラブ・ソング。今ならギターの弾き語りだろう。慣れるとスーッと耳に入るのが小唄だ。
スモーク・リング Vol.2スモーク・リング Vol.2
日本を代表するジャズ・ピアノの名手、世良譲の76年ライヴ作品。録音は菅野沖彦。リリカルで洒脱な世良に、北村英治(cl)、尾田悟(ts)、増田一郎(vib)などが華やかな色を添える。心温まる上品な演奏でジャズへの思いを物語る一枚。