2009年1月21日発売
躍動する落語がここにある。明治学院の落研出身で、かつてはさん光と名乗っていた三代目権太楼も今やベテランだ。変わらぬ威勢の良さが大きな魅力で、登場人物を生き生きと語る。恒例となっている“鈴本夏まつり”や“特撰落語会”の2007&2008年の高座を収めており、仕事先の屋敷の主人と奥方の上品さにあこがれた植木屋とガサツな女房を描いた「青菜」や、町内の素人芝居における役揉めを主題にした「蛙茶番」、五升もの酒が飲めるか否かで賭けをする「試し酒」などを時流に合ったネタを盛り込みながら演じている。
三代目・昔昔亭桃太郎師匠が2008年3月と10月に東京・練馬文化センターで収録した古典「不動坊」「お見立て」の2演目を収録。新作で評価の高い師匠が古典に挑戦し、師匠らしい時代感覚たっぷりのクスグリを随所にちりばめながら、ユニークな下げでしめている。
平均年齢20.6歳の英新世代デスコア5人組の日本デビュー盤。各人のカオスなエモーションが協調とせめぎ合いを繰り返しながら、空中分解するギリギリのところでバンドとして成り立っているといった音世界が強烈。ボーナス収録されたライヴ映像もスリリングだ。
懐かしのラヴ・ソングを集めたコンピレーション・アルバム。エリック・カルメン「オール・バイ・マイセルフ」をはじめ、ニルソン、エア・サプライらの名曲を収録。思わず口ずさんでしまう甘いメロディに胸がときめく。
ヒット・ナンバーの数、長期にわたる活動歴などから“イージー・リスニングのパイオニア”と言われ、そのキャリアを通じたリラックスしたスタイルから“カジュアルということを作り上げた男”とも称されたペリー・コモの、50曲に及ぶナンバーを集めたCD3枚からなるアンソロジー的なCD。全米トップスターの一角入りを確実なものとした1950年代以降の代表的なナンバーと、誰の耳にもなじみあるはずの有名曲のカヴァーの集合で、心地よく響くことではトップ・クラスといっていい艶めいたバリトンに、心躍ること確実だ。
ガーディナーとのカンタータ録音でも知られるテイラー。当盤は彼が結成したアンサンブルとによる教会作品オムニバスで、よいところ取りの感は残るものの、バッハの宗教的な深さと多彩な創造性を流れよく示している。滑らかで淀みのない歌と、精緻で温かみが通った合奏が心地よい。