2009年12月16日発売
映画『ナビィの恋』や『ホテル・ハイビスカス』を手掛けた音楽プロデューサーの磯田健一郎と、サックス奏者の大城正司らによるアコースティック・ユニットのアルバム。ボサ・ノヴァやレゲエ、ロック、さらには沖縄音楽をも取り入れた斬新にして安堵感を保った楽曲が揃った一作。
東京・下北沢で結成された4人組ロック・バンドの約1年ぶりの作品。浮遊感のある「オルフォイス」は彼ららしい心地よさを感じさせてくれるリード曲にふさわしいナンバーだ。さらに和み系なのがギターも美しい「アリス」。そしてノイジィかつタイトな「浮カブ沈ム」。新しい魅力を感じさせる演奏だ。
ヘイクは超一流のスタジオ・ミュージシャン、これを聴けば明快だろう。しかし、この作品が初リーダー作という。バックはロマンティック・ジャズ・トリオ。サンタナの大ヒット、冒頭のタイトル曲から並とは一味違う実力を惜しげもなく発揮。楽器を操る確かな技術を堪能した。
文化放送で放送している関根勤のラジオを母体に制作されたコントCD。密室芸というか、彼ならでは幅広い笑いのツボとマニアックな視線が融合された、思わずクスッと笑ってしまうコント集。演者も多数おりテンポよく展開するので聴きごたえあり。じわっとくるギャクがたまらない。
2004年に長崎で結成された前身バンドを経て、現在のメンバーになってから2枚目のフル・アルバム。ダンス・ミュージックを吸収した緻密で強力なリズムと、パンクの熱さをぶちまけるギターと歌をミックスさせた独特のヤバいムードを、高い演奏能力で一気に叩きつける。シュールな歌詞も個性的。
在日朝鮮人ピアニスト、リャンのファースト・アルバム。フランスに留学して、UFAM音楽国際コンクールで3位になっている。可愛い顔をしているが、もう2児の母親だそうだ。うーむ。朝鮮民謡を中心にした作品集だが、編曲は多岐にわたってバラエティがあり、思い切りのいい演奏で気持ちがいい。
トリニティを解散して、70年代にブライアン・オーガーが結成したジャズ・ロック・バンド、オブリヴィオン・エクスプレスの作品が紙ジャケ化。デビュー作『ブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレス』(70年)は、トリニティと比べると洗練されたサウンドで、クロスオーヴァーの先駆けともいえるサウンドが展開。続く『ア・ベター・ランド』(71年)では、アコースティックな肌触りで、フォーキーという言葉がぴったり。そして『セカンド・ウインド』(72年)、『クローサー・トゥ・イット』(73年)ではファンク&ソウル色を増し、その後の彼らのパブリック・イメージなサウンドを決定づけた。