2009年5月発売
癒し系コンピ・アルバムの第2弾。映画『おくりびと』で使用されたブラームスの子守歌やTOYOTA「アルファード」CM曲「ホエア・ドゥ・ウィー・ゴー」などの話題曲、また、東儀秀樹や上松美香ら豪華アーティスト陣で送る楽曲を取り揃えている。
小曽根率いるビッグバンドのラテン・ジャズ作。鋭いリズムを繰り出すパーカッション奏者もゲストに迎え、ラテン特有の熱気をはらみながらの多層的なバンド・アンサンブルが生み出す、躍動感あふれる音楽のうねり。そのうねりに乗っての、各奏者の自由闊達なソロが楽しい。★
シンガー・ソングライター、ションテルの1stアルバム。映画『お買い物中毒な私』のサウンドトラックに起用されて話題を集めた「スタック・ウィズ・イーチ・アザー」や、キュートかつフレッシュなR&Bナンバー「Tシャツ」などを収録している。
何の気負いも衒いもなく、素直にありのままを音にする。ロマン的な英雄神話もヴィルトゥオーゾ風身振りも捨て、簡潔な響きと物言いで等身大の軽快なベートーヴェンを聴かせる。しかしこれが安手にも平凡にもならずとても清新。全集に期待が持てる。
4年半ぶりの5作目。一時期ほどの“猛威”こそ感じられなくなったものの、自身の睡眠薬中毒をネタにしたかのようなジャケット含め、スキャンダルを逆手に取っていくしたたかさは相変わらず。リハブ仲間(?)エイミー・ワインハウスへの言及も。毒気満点の娯楽作だ。
USシーンの異端児による7枚目のアルバムで、初期作品に参加していたトゥイギー(b)が復帰しての第1弾。グリッターな重厚サウンドを背景に、辛辣で毒々しい言葉を吐き出すスタイルは変わらないものの、新たな代表作になり得る魅力にあふれた仕上がりだ。
日本のヒップホップ・シーンを垣間見ることのできるコンピレーション・アルバム第3弾。オープニングMCを入れて全17曲、ハードなものからルーズなものまでさまざまなサウンドがお目見えするが、重要なのはメッセージ。生き方を問う作品が多いのが特徴だ。
京都発のインストゥルメンタル・アコースティック・デュオ、フラリーパッドの“爽やかな夏の旅”をテーマにしたアルバム。マックスファクターCM曲「オーシャン」を含む、ウクレレとアコギの音色が心地良く響く楽曲が満載。
ベルリン・フィルとの1952年のライヴ盤と並び称される、フルトヴェングラー・ファンにはおなじみの名盤。壮大なスケールと緊迫感が、凄まじい熱気を生み出している。録音は古いが、同曲の代表的録音のひとつ。
ロストロポーヴィチが指揮活動を始めた、比較的初期の代表的録音。濃密な表現で彩られた「シェエラザード」で、評価が分かれるも、ロストロポーヴィチの特徴が明確に表われた、強烈な印象の演奏だ。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲全集から第1番と第3番をカップリングした作品。“鋼鉄のピアニズム”といわれて一世を風靡し、硬軟併せ持つ美しいピアノを聴かせた、ギレリスの素晴らしい名演のひとつだ。
2度目の録音となる第2番。愛らしく美しいが、高い技巧を要求される第1番では、パールマンの巧さが光る。有名で聴きやすい第2番も、ぐっと掘り下げた演奏で素晴らしい。ロジェストヴェンスキーの伴奏も濃密だ。
キューバ生まれのギタリスト、バルエコの「三角帽子」と彼が最も得意とするスペインの作品をまとめたアルバム。卓越したテクニックで圧倒していたバルエコの、前期の頂点に立つダイナミックな録音だ。
卓抜した歌唱テクニックと表現力で20世紀後半を代表するソプラノ、カラスの絶頂期の声を記録した名盤。マクベス夫人やエリザベッタ、エルヴィラらの深い心理描写と劇的な歌唱を聴けば、彼女の天才ぶりが実感できる。