2010年5月発売
サウンド・クリエイター、伊藤克己がおくる“本当に使えるフリー音源素材集”シリーズ『サウン道』の、“時代劇、昭和、第二次世界大戦”編と“アニメ、恐竜、SF”編をセットにしたもの。懐かしい音、迫力ある音が満載。
等身大の自分を描くことをテーマにしたという5枚目のアルバム。“原点に帰ろう”という切実な思いを綴ったポップ・チューン「WHITE」、好きな人を強く求める、その純粋な感情に胸を打たれるオーガニック・バラード・ナンバー「春の夢」など、24歳のリアリティがたっぷり含まれた楽曲が並ぶ。
ブルックリン・ベースのパンキッシュなポップ・トリオが、国籍も時代も異なる多彩な曲をカヴァー。「Enjoy the Silence」「Love Goes One」「Love and Anger」など、曲調は違えど80年代的な選曲がちらほらするあたり、メンバーの背景を見る思い。「Sora Mo Toberu Hazu」含め、日本の曲を3曲取り上げているのも時代か。英語日本語まじえ、健闘しています。
徹底した打ち込みによるオケという土俵こそPerfumeと同じでも、歌い手の持ち味がダークだと、こうも違う。そのお手本のようなコラボ・シングル。深夜のTVアニメのエンディング・テーマに起用というのがまた、いかにも。参画した三人、いずれもが損していない一枚では。
アジカンのアートワークを手掛けてきた中村佑介がキャラ原案を担当したアニメ『四畳半神話体系』の主題歌「迷子犬と雨のビート」は、繰り返す退屈な日々の中でも前向きに生きていこう、というメッセージがギターとホーンが交錯するサウンドをバックに歌われるポップなナンバー。疾走感に満ちた「雨上がりの希望」もイイ。
スペイン出身のシンフォニック・パワー・メタル5人組のセカンド。暗黒世界で繰り広げる厳かなメタル舞踏会(?)の模様が脳裏に広がるかのようなドラマティックな音世界を展開。歌メロをはじめとするクラシカルで哀愁を帯びたフレーズの数々がまた、メタル心をくすぐる。
英国ポップス・シーンの奇才、トット・テイラーが81年に発表したソロ・デビュー作の紙ジャケット仕様による復刻盤。オーケストラをバックにポップな楽曲を演奏するというスタイルは流行の真逆だったが、80年代英国音楽に隠れた影響を与えた。今も新鮮さを失わない名作だ。
コンパクト・オーガニゼイション主宰のトット・テイラーが83年にリリースした2作目の紙ジャケ化。エレクトロ・ミュージックをベースにしたサウンドに、ポップ・センスに満ちたメロディが乗り、彼独特の世界観を生み出している。そんな中、弾き語りで歌われるコール・ポーターの「オール・オブ・ユー」に、彼のルーツを垣間見られる。
一糸乱れず凄いスピードで突っ走る「All God's Chillun Got Rhythm」に思わず圧倒されるが、アルバム全体はゆったりと聴けるスタンダード演奏という風情。リラックスした音の中に、背筋の伸びた気品を感じさせるのが、この顔ぶれならでは。リズム隊トリオという編成から生まれるグルーヴ感も無類。★