2010年9月22日発売
ソフト・ロック系バンドのヴォーカリストを夫に持つ宮崎正子のデビュー・アルバム。ステージでも歌っていたジャズやソウル系の名曲をライト&メロウにアレンジしてカヴァー。艶のある声を見事に生かしている。
ECMで知名度を高めた後、日本のDIWで発表した80年代の作品。エリントンやフェラ・クティ、ジミヘンなど、よく知られた楽曲をピックアップした興味深い作品で、時代の壁を超えるAECらしい内容。
アヴァンギャルドなジャズ・アンサンブルによる80年代作品。日本のDIWレーベルに残したものだが、彼らの名を広めたECMの諸作に近い作風。実際、レコーディングはニューヨークで行なわれている。
AECが地元シカゴで89年に吹き込んだ一作。基本的にフリーなので特別オリジナルらしさは感じさせないが、20分を超える長尺曲も含み、生々しいパワフルさは十分感じられる。70年代の音ともさほど離れてはいない。
沖縄出身のシンガー・ソングライターのセカンド・シングル。ゴスペルに影響された彼女だけに、その歌声は華奢なルックスからは想像つかないほどふくよかで潤いたっぷり。無理のない歌唱は、ゆったりグルーヴするこのナンバーにもフィットし、リスナーに穏やかな心地よさをもたらすはず。
加古隆が新たに結成したクラシカル・アンサンブルのデビュー作。結成の経緯はライナーに詳しい。三人の弦楽器メンバーは、長い間にわたって加古と共演を続けてきた顔ぶれだけに、イメージの共有は完璧だ。ピアノ・ソロ同様の緩やかな音楽に、輪郭とうねりを加えている。ひたすらに美しい。
ミック・ハックネル率いるイギリスの国民的グループ、シンプリー・レッドが解散記念にリリースしたラブ・ソング・コレクション。人気を決定づけた名曲「スターズ」を筆頭に、ミックのハスキーかつソウルフルなヴォーカルに酔いしれることができる。「ビサイド・ユー」「アイ・ハヴ・ザ・ラヴ」は、新たにレコーディングされたニュー・トラック。
非クラシックもテーマに全30巻で構成する、CD付きの音楽全集。第6巻は“古典派”なのだが、総合監修で、てい談・対談も担当している坂本龍一は、古典派のくくりを問い直すことを主題にしている。そうすることで、古典派の特徴が浮き上がってくるという仕掛けだ。ユニークに思える選曲は、名曲を中心にしながらも個性的な演奏などを含んでいるが、それにも理由があることを解き明かしながら進められていくので、多少難しいかもしれないが、話についていけるだろう。曲目解説など坂本がタッチしていない“付録”が親切丁寧なのが嬉しい。
1曲目の「恋とマシンガン」から飛ばす飛ばす。これは矢野顕子の「スーパー・フォーク・ソング」に匹敵する破壊力。Kotringoの日本のポップス・カヴァー集。幅広い選曲の妙もあるが、ここまで自分に引き寄せて歌えるのは凄い。リメイク、リモデル!? きわめてシンプルなアレンジも効果的。
韓国と日本で活動するシンガーの、約5年ぶりのオリジナル・アルバム。ナカムラヒロシやDEPAPEPEらによる、エレクトロニカからサンバ・ビートまで曲ごとに変わるサウンドをバックに、ユンナは真摯だったり妖艶だったり挑発的だったりと、多彩な表現力を存分に発揮している。
マリンバ奏者として活躍するMIKAが、スティーヴ・ガッドら腕利きジャズ・プレイヤーと共演。ジャズ以外にも、ラグタイム、クラシック、モリコーネの映画音楽やオリジナル曲など多様なテイストが楽しめる。