2010年9月発売
ラトル初期のマーラーをHQCD化。手兵バーミンガム市響でなくボーンマス交響楽団と組んだ録音。ポピュラーではない第10番のクックによる全曲版を取り上げたところがラトルらしいと言える。後に続く刺激的なマーラーの第一歩がここにある。
ラトルが得意とする20世紀のチェコを代表する作曲家、ヤナーチェクの作品から「シンフォニエッタ」、狂詩曲「タラス・ブーリバ」を収録。ラトルがヤナーチェクの独特なスコアから、色彩的で情緒豊かな音楽を引き出す。
ラトルが80年から98年まで首席指揮者・音楽監督を務めたバーミンガム市響と残した名演をHQCD化。人気曲であるシベリウスの交響曲第2番は颯爽としたテンポの快演だ。1984年6月録音。
制作・出演
サイモン・ラトル / ジェレミー・テイラー / ジョン・ハーレ / ダリウス・ミヨー / ハーヴェイ&ザ・ウォールバンガーズ / ピーター・ドノホー / ヘンリー・クレーマー / マイケル・コリンズ / ロンドン・シンフォニエッタジャズの影響を受けた4人の作曲家の作品と、ホワイトマン楽団のオリジナル編曲によるスタンダード・ナンバーを組み合わせたアルバム。ラトルの新鮮な感性が楽しめる一枚だ。
「春の祭典」は、ラトル2度目の録音。鋭いリズム、音量、音色のバランス、ぐいぐいと迫ってくる推進力など秀逸だ。新古典主義時代の「ミューズの神を率いるアポロ」もキリッと締まったタイトな演奏となっている。
ラトルがバーミンガム市響と最も充実した演奏を繰り広げていたころの録音で、このころから録音面でレパートリーの広がりをみせてきた。超有名曲を取り上げているが、豊かな感興に満ちた演奏を聴かせている。
古典派に慎重な態度で取り組み始めたラトルの姿を伝える一枚。途中にチューニングをし直す場面が入る「第60番」、終わったと見せかけて、次に続いたりする「第90番」など、ハイドンの交響曲の中でも突拍子もないユーモアを含んだ曲を取り上げている。
制作・出演
アマンダ・ルークロフト / アンネ・ゾフィー・フォン・オッター / ウィラード・ホワイト / サイモン・ラトル / ストラヴィンスキー / バーミンガム市交響楽団 / バーミンガム市交響楽団合唱団 / フェリシティー・パーマー / フランツ・マツーラ英のチャンネル4制作によるTV番組『リーヴィング・ホーム』のサウンド・トラック・アルバムをHQCD化。「調整」「リズム」「色彩」「東欧」「アメリカ」「大戦のあと」「そして今」をテーマに番組中で取り上げられた20世紀作品を収録する。
制作・出演
エルズビェタ・シミトカ / サイモン・ラトル / シマノフスキ / トーマス・ハンプソン / バーミンガム市シンフォニー・ユース・コーラス / バーミンガム市交響楽団 / バーミンガム市合唱団 / フィリップ・ラングリッジ / レイフ・オヴェ・アンスネスラトルが「真のマスター・ピース」としながら、90年代当時、ポーランド以外の国で演奏されることが極めて少なかったシマノフスキの音楽を取り上げたアルバム。交響曲第4番のピアノはレイフ・オヴェ・アンスネス。
ベルリン・フィル芸術監督のラトルは、ウィーン・フィルとも良好な関係にあり、ベートーヴェンの交響曲全集の録音を担った。その中から白眉というべき躍動感に満ちた新鮮な「第9」をHQCD化。
ヤルヴィのパリ管音楽監督就任記念録音。オーケストラの制御能力にかけては今や随一の手腕を誇るヤルヴィ。ふだんの演奏会ではサブ・メインくらいの作品だが、メインに登場させてもよいほどのとびきりの美しさ。この路線でラヴェル、ドビュッシーもぜひ。
“涙”をコンセプトに選曲した“ジャパレゲ”コンピ・シリーズの第3弾。leccaやHOME GROWNなど、本格的レゲエ・アーティストから、J-POPのフィールドで人気を博すミュージシャンまでが参加している。
ベテラン演歌歌手のシングルは、津軽半島の岬に悲しい恋の未練を断ち切る旅に出た女性の切ない思いを綴った旅情演歌。「花言葉」はムード歌謡のテイストを含んだ楽曲で、艶っぽい歌声とむせび泣くサックスの響きが絶妙に絡み合い、妖艶な雰囲気を醸し出している。
船村徹のもとで8年間の修行の後、2000年にデビューした福岡県出身の演歌歌手によるシングル。表題曲は道ならぬ恋に溺れる男女を描いた艶やかで哀感漂う大人の演歌、片や和太鼓の響きや女性の合いの手が印象的なコミカルで底抜けに楽しい下町人情賛歌「人情横丁・笑顔町」と、両極の世界を表現力豊かに歌いこなす。