2010年9月発売
60年代前半にNYでスタートした異色フォーク・デュオのサード(67年作)が紙ジャケCD化。ドラマーや鍵盤奏者、女性コーラスとともに、北米ルーツ音楽をアヴァンギャルドに料理しているようだが、サイケな邪教ムード、ふざけているようにしか聴こえないトリップ感がスゴイ……。
天然の蛮行? 開放型カナダ人女性シンガーがNY在住時に、フリー・ジャズで知られるESPに残した唯一のアルバム(68年)がCD化。流動性ある隙間あるサウンドに、思うまま跳んだりのたうったりするヴォーカル……、希代のサイケデリック・フォーク作という巷の評価に納得です。
声優ブームを牽引してきたアラフォー声優シンガー、國府田マリ子の約1年7ヵ月ぶりとなるオリジナル・アルバム。出身地の埼玉県宮代町外交官に任命されたことがきっかけで生まれた、町のキャラクターについて歌った「ハナレンジャーのテーマ」などを収録。
“女の子のためのボーカロイド”というコンセプトで制作されたボーカロイド・コンピ。あくまで女性がターゲットということで、ポンカン作成の初音ミク人形を全面にフィーチャーした、ジャケ写や写真集形態のブックレットなどがかわいい。アルバムを通して、一つの恋物語を紡いでいく展開も女の子に好まれそう。
制作・出演
MarcoLobo / MarioSutel / ウォルター・ラング / ウォルター・ラング・トリオ・エルフ / ガーウィン・アイゼンハワー / スヴェン・フォーラー / ミルトン・ナシメント2010年夏、フェイセズ再結成も話題となったストーンズのギタリストの久々のアルバム。彼らしい快活なロックンロールほか、ブルースやカントリー、R&Bなど、ルーツ・ミュージックに根差した滋味あふれる演奏はさすがで、スラッシュやレッチリのフリー、ビリー・ギボンズら、豪華ゲスト陣との共演も聴きもの。
ハワイの自作自演シンガーによる3枚目のオリジナル・アルバム。アコースティック・ギター中心の落ち着いたポップスだが、レイドバックしたAORとも接触しつつ一線を画し、土臭い音と穏やかな歌声のブレンドがいい塩梅である。夜光印刷加工のデジパック仕様で、日本盤は歌詞とその和訳と「キーピング・ミー・アウェイ・フロム・ユー」「バック・トゥ・ザ・ロック」付き。
元WRONG SCALEのメンバーである大西俊也(vo,g)と野田剛史(b)を中心に結成された4人組のファースト・フル・アルバム。隙なく構築された美メロと、テクニカルな演奏力に支えられたスケールの大きなサウンド、そして甘美な旋律を歌い上げるハイ・トーン・ヴォーカル。持ち味を最大限に発揮したデビュー作だ。
マイケル・フィーリック率いるアミューズメント・パークス・オン・ファイアの、約4年ぶりとなるサード・アルバム。若きシューゲイザーの旗手と言われる彼らだが、夏のLAでレコーディングされミックスに莫大な時間を要した本作は、分厚い音の壁の向こうにキラリと光るメロディが映える力作といえよう。
あるがん患者の「一粒の種でいいから生きていたい」という最期の言葉を女性看護師が聞き取り、沖縄県在住の女性シンガーである彼女が作曲し誕生した「一粒の種」(2009年)。これはその合唱ヴァージョン。切なさと力強さを併せ持つ歌詞と沖縄の情緒あふれるメロディが見事に調和したメッセージ・ソングだ。